研究課題/領域番号 |
23591610
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
金子 高英 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20333718)
|
研究分担者 |
中野 創 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90281922)
|
キーワード | ポリオーマーウイルス / メルケル細胞癌 / 皮膚悪性腫瘍 |
研究概要 |
近年、メルケル細胞癌に原因として新しいメルケル細胞ポリオーマーウイルス(MCV)が見つかったが、さらにメルケル細胞癌以外の皮膚悪性腫瘍や良性腫瘍においてもその関連が注目されはじめている。本研究では、イムノPCR を用いてメルケル細胞ポリオーマーウイルス(MCV)を病変部に検出し、またMCV のLarge T 抗原遺伝子導入による細胞不死化を確認し、それらの腫瘍にMCVが強く関連するかを解明したい。本年度は、1. In-situ イムノPCR の条件設定:組織切片を用意し、1次抗体を加え、さらにビオチン化した2次抗体を加える。次にストレプトアビジンを介してビオチン化したDNA(ブルースクリプト)と反応。今回は通常のPCR を行い、DNA を増幅。PCR は4 つの抗体を使用するRAMP 法で反応条件を60 度と一定で、通常のPCR とは異なり、90-60-72 度のサイクルは必要ない。 digoxigenin-labelled DNA probe にて検出を行う。抗体の濃度、bybridization の条件などの検討をした。 2. イムノPCR の施行:細胞抽出液でおこなうイムノPCR の最適条件をすでに決定しているので、それに従い実験を行う。腫瘍組織をホモジナイズし、遠心の上層を取り、抗体をコートしてあるプレートに加える。ストレプトアビジンとピオチン化した抗体、あるいは2、3次抗体を加える。real time PCR にてDNA を増幅し、MCV の蛋白の有無を定量する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1. In-situ イムノPCR の条件設定:組織切片を用意し、1次抗体を加え、さらにビオチン化した2次抗体を加える。次にストレプトアビジンを介してビオチン化したDNA(ブルースクリプト)と反応。通常のPCR を行い、DNA を増幅。 digoxigenin-labelled DNA probe にて検出を行う。抗体の濃度、bybridization の条件など最適なものを決める。 2. イムノPCR の施行:細胞抽出液でおこなうイムノPCR の最適条件をすでに決定しているので、それに従い実験を行った。腫瘍組織をホモジナイズし、遠心の上層を取り、抗体をコートしてあるプレートに加える。ストレプトアビジンとピオチン化した抗体、あるいは2、3次抗体を加える。real time PCR にてDNA を増幅し、MCV の蛋白の有無を定量する。以上の実験が順調に進んだ。
|
今後の研究の推進方策 |
1.In-situ イムノPCR 実験 組織切片でおこなうin-situ イムノPCR も最適条件をすでに決定しているので、それに従い実験を行う。腫瘍組織のパラフィン切片、あるいは凍結切片に一次抗体を加える。次に2、3次抗体を反応させる。RAMP 法によるPCR を行い、標識DNA を増幅。最後に、digoxigenin-labelled DNA probe にてMCV 蛋白の確認をする。 2. 発現ベクターの導入 培養表皮細胞と培養線維芽細胞については発現ベクターを導入。同様に、脂漏性角化症などの皮膚腫瘍をコラゲナーゼ、トリプシンで処理してシングル細胞として、発現ベクターを導入。ドキシサイクリンとベクターの薬剤耐性マーカーにてstable 細胞を選択。選択された細胞について、ドキシサイクリンの濃度でMCV のlarge T 抗原の発現をコントロールしつつ、細胞の特徴をPCR、ウエスタンプロット、蛍光抗体で詳細に検討する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
「該当なし」
|