(1)ヒト表皮細胞のRIG-I発現:ヒト表皮細胞であるHaCaT細胞を各種サイトカインで刺激、RIG-I発現の増減をRT-PCRにて確認したところ、TNF-α、IFN-γ添加でRIG-I発現が有意に上昇していた。また、合成核酸であるpoly-(I:C)刺激によるRIG-I発現を経時的に確認したところ、RNA、タンパクレベルで発現増強を確認できた。 (2)メラノーマ細胞のRIG-I発現:ヒトメラノーマ細胞である501mel細胞を各種サイトカインで刺激したところ、IFN-β刺激でRIG-I発現増強を確認した。また、合成核酸であるpoly-(I:C)刺激によるRIG-I発現を様々な培養ヒトメラノーマ細胞で経時的に確認したが、タンパクレベルではRIG-I発現増強はみられなかった。 (3)メラノーマ細胞の増殖抑制:ヒトメラノーマ細胞である501mel細胞にRIG-I誘導能をもつIFN-βを加えたところ、501mel細胞の増殖能は有意に低下した。RIG-Iが腫瘍細胞の増殖抑制効果を有すると推測される。
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