研究課題/領域番号 |
23591622
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
喜多川 千恵 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (60527589)
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研究分担者 |
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (80273621)
高石 樹朗 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (10303223)
横川 真紀 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (40346721)
樽谷 勝仁 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (30301261)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 皮膚癌 / 紫外線 / T細胞 |
研究概要 |
発癌は、紫外線照射や化学物質によって細胞の核DNAが障害された結果、癌遺伝子の発現や癌抑制遺伝子の変異によって誘導される。しかし最近、細胞をとりまく炎症環境が発癌プロセスに重要な役割を演じている可能性が示唆された。本研究では、紫外線により発癌が誘導される表皮特異的Stat3トランスジェニックマウス及びp53欠損マウスを用いてサイトカイン、T,B細胞のないマウスをかけあわせ表皮角化細胞の紫外線発癌における炎症細胞とりわけT細胞の関与を明らかにすることを目的とする。 今年度は徳島大学より、T細胞の欠損したRag2ノックアウトマウスを入手した。そのマウスと表皮のみにStat3を発現するK5-stat3Cマウスをかけあわせて表皮のみにStat3を発現するRag2ノックアウトマウスの作成を試み、2012年2月に実験に使用できるマウスが産まれてきたので、2月20日より週3回そのマウス及びコントロールのK5Stat3Cマウスに紫外線を照射し、発癌をおこさせる実験を開始中である。現在のところ外観上は両マウスに差は認めないが、12週まで紫外線照射を行ってその時点で外観上及び耳の組織を採取して両者に差があるかどうか検討する予定である。また両者よりmRNAを採取してサイトカインパターンの違いについて検討予定である。 IL-22、23ノックアウトマウスも入手したので、こちらについては現在かけあわせて表皮特異的にStat3を発現するIL-22、23ノックアウトマウスを作成中であるが、P53ノックアウトマウスの使用については上記の実験結果により使用の可否について検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Rag2ノックアウトマウスの調達に時間がかかり、さらにK5Stat3Cマウスと2回以上かけあわせをする必要があったため実験を始めるのが遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
表皮のみにstat3を発現するRag2ノックアウトマウスは作成されたので、時間が来れば差があるなしにかかわらず結果が出ると考える。表皮のみにStat3を発現するIL-22, 23ノックアウトマウスに紫外線を当て、皮膚発癌の形成を調べる実験はマウスが産まれ次第ということになるが、マウスの状態により左右される。
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次年度の研究費の使用計画 |
マウスの飼育費、消耗品の費用、リアルタイムPCRを施行する費用、調査研究費に使用する予定である。
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