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2011 年度 実施状況報告書

詳細な自己抗体解析による腫瘍随伴性天疱瘡の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23591628
研究機関帝京大学

研究代表者

石井 健  帝京大学, 医学部, 准教授 (50296670)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード天疱瘡 / 自己抗体
研究概要

天疱瘡疾患群の中でも最も難治性である腫瘍随伴性天疱瘡の病態解明を目的として、ファージディスプレイ技術を用いて患者リンパ球より抗デスモグレイン3(desmoglein 3, Dsg3)モノクローナル一本鎖抗体を複数単離しファージ抗体ライブラリを作成し自己抗体の詳細な解析を行った。 腫瘍随伴性天疱瘡患者の末梢血単核球よりmRNAを抽出、ファージディスプレイ技術をもちいてイムノグロブリンの重鎖、軽鎖をリンカーで連結した一本鎖抗体をファージ表面に提示するファージ抗体のライブラリを作成した。この抗体ライブラリをDsg3 ELISAプレートを用いてDsg3に反応するファージ抗体を20個単離した。 重鎖のCDR3のアミノ酸配列の違いにより、単離された20個のファージ抗体は大きく4群に分類された。また、抗体遺伝子の解析によると3つの抗体群はVH1-46遺伝子由来であり、また1つの抗体群はVH1-2遺伝子由来であることが明らかになった。 病的活性をもっているかどうかを器官培養ヒト皮膚を用いた病的活性測定法、また培養ケラチノサイトを用いた病的活性測定法により検討する予定である。また、エピトープ解析など免疫化学的特性を解析していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

抗体の単離が予想より時間がかかり、抗体の解析が遅れている。

今後の研究の推進方策

ファージ抗体ライブラリからの抗体の単離に予想以上に時間がかかり抗体の特性の解析が予定より遅れているため次年度使用額が発生した。今後は、単離された抗体のより詳しいエピトープ解析、病的活性測定を行う予定である。さらに、抗イデオタイプ抗体作製など研究を進める方針である。

次年度の研究費の使用計画

翌年度は23年度に予定していた研究実施計画のうち病的活性の解析、免疫化学的特性(デスモグレイン3上のエピトープ)の解析を本年度に施行する予定である。さらに、次年度に計画していた腫瘍随伴性天疱瘡患者の血清のエピトープマッピングを施行する予定である。さらに抗イデオタイプ抗体作製など研究を進める方針である。また、研究成果を国内外で発表する予定である。 次年度より研究代表者の所属機関が変更になる予定であり、現在より多くのエフォートを本研究の実施遂行に費やすことが可能となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Development of NC1 and NC2 domains of Type VII collagen ELISA for the diagnosis and analysis of the time course of epidermolysis bullosa acquisita patients.2011

    • 著者名/発表者名
      Saleh MA
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci.

      巻: 62 ページ: 169-75

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2011.03.003

    • 査読あり
  • [学会発表] What’s new in bullous disease?2011

    • 著者名/発表者名
      Ishii K
    • 学会等名
      22nd World Congress of Dermatology(招待講演)
    • 発表場所
      韓国、ソウル
    • 年月日
      2011年5月24日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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