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2013 年度 実績報告書

詳細な自己抗体解析による腫瘍随伴性天疱瘡の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23591628
研究機関東邦大学

研究代表者

石井 健  東邦大学, 医学部, 准教授 (50296670)

キーワード自己免疫 / 天疱瘡 / 自己抗体 / 細胞接着
研究概要

天疱瘡疾患群の中でも最も難治性である腫瘍随伴性天疱瘡の病態解明を目的として、ファージディスプレイ技術を用いて患者リンパ球より抗デスモグレイン3(desmoglein 3, Dsg3)モノクローナル一本鎖抗体を複数単離しファージ抗体ライブラリを作成し自己抗体の詳細な解析を行った。
腫瘍随伴性天疱瘡患者より単離した末梢血単核球よりmRNAを抽出、ファージディスプレイ技術をもちいてイムノグロブリンの重鎖、軽鎖をリンカーで連結した一本鎖抗体をファージ表面に提示するファージ抗体のライブラリを作成した。この抗体ライブラリをDsg3 ELISAプレートを用いてDsg3に反応するファージ抗体を20個単離した。
重鎖のCDR3のアミノ酸配列により単離された抗体は、4群に分類された。また、抗体遺伝子の解析によると3つの抗体群はVH1-46を 1抗体群はVH1-2遺伝子を使用していることが明らかになった。また、器官培養ヒト皮膚を用いた病的活性測定法、また培養ケラチノサイトを用いた病的活性測定法により3つの抗体が細胞接着阻害活性を持っていることが判明した。また抗体により細胞接着阻害活性能に違いがあることが明らかになった。
今回単離されてきた抗体のエピトープ解析をDsg2/Dsg3ドメインスワップ蛋白を用いた免疫沈降法で解析を行った。2つのPNP抗体はEC2領域、1つのPNP抗体はDsg3のEC3領域を認識していた。この結果は、尋常性天疱瘡の病原性のある抗体はアミノ末端のEC1領域を認識することと違っており、尋常性天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡の免疫応答の相違が明らかになった。
さらに、病的抗体の阻害するペプチドの単離を試みたが現在のところ単離できていない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Functional tight junction barrier localizes in the second layer of the stratum granulosum of human epidermis2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, Yokouchi M, Nagao K, Ishii K, Amagai M, Kubo A
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci

      巻: 71(2) ページ: 89-99

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2013.04.021

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In vitro pathigenicity assay for anti-desmoglein autoantibodies in pemphigus2013

    • 著者名/発表者名
      Ishii K, Amagai M
    • 雑誌名

      Molecular Dermatology Mothods and Protocols Methods Mol Biol.

      巻: 931 ページ: 219-225

    • DOI

      10.1007/978-1-62703-227-8_13

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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