研究課題
申請者が中心的メンバーとして企画/実施している一万人規模のゲノムコホート研究(長浜0 次コホート研究)の参加者を対象に、主に不眠症を対象疾患として、睡眠障害の質問票調査を追加実施し、その結果を「長浜0 次コホート研究」と統合して解析することが本研究(長浜0次睡眠研究、通称:なごーする研究)の目的である。平成23年度は20名程度を対象にプレテストを行い、調査の準備状況を確認する予定であった 平成23年度には、8名のプレテストに引き続いて本調査を開始し、既に18名の本調査を行なった(計26名)。調査には、予定していた質問票調査に加え、1Chの小型脳波計による睡眠脳波検査も実施している。 PC上の複数のファイル/フォルダーの「なごーする研究」用匿名化IDを「長浜0 次コホート研究」用匿名化IDに変換するソフトウェアを開発した。匿名化IDを付与した複数のデータファイルやデータフォルダーのID番号を一括して変換できるため、連結可能匿名化状態のままで「長浜0 次コホート研究」と連結させる事が容易となった。 不眠症の国際共同研究を行うための国際コンソーシアム(International Insomnia Genetics Consortium:IGC)を米国、豪州、アイスランド、オランダ、英国、フィンランド、ドイツ、ノルウェイ、韓国と共に組織した。ゲノムワイド相関解析において、数千例以上の規模で疾患群と対照群に加えて、同規模の別集団でその結果が再現されることが望ましいので、国際的共同研究が必要と考えられ、そのための素地が整ったと考えられる。
1: 当初の計画以上に進展している
平成23年度はプレテストの終了を目標としていたが、プレテストに加えて本試験も開始した。その例数の合計は目標数を上回っている。質問票のみの睡眠に関する追加調査を計画していたが、睡眠の質の客観的指標である睡眠脳波の取得も同時に行うことができた。睡眠の質を客観的に評価するためには、睡眠脳波検査は必須であり、それを追加実施できることの意義は計り知れない。連結可能状態で本研究結果とゲノムコホートの結果を統合して解析するための準備が整った。国際共同研究の素地が出来てきた。これは本研究をさらに発展させるために非常に有用と考えられる。
本研究(長浜0次睡眠研究、通称:なごーする研究)において、質問票調査および1CHの睡眠脳波計測を既存ゲノムコホート研究(長浜0 次コホート研究)に追加実施する。平成24年度以降、「なごーする研究」の本調査を実施継続する。平成24年度は500名の調査を予定している。 不眠症の国際共同研究を行うための国際コンソーシアム(International Insomnia Genetics Consortium:IGC)は大枠について話し合いが行われたところなので、本研究をさらに発展させるために、平成24年度中に組織を整える予定である。
疫学調査参加者、および、データ整理を行う研究補助者への謝金(1,440千円)。1Ch脳波計測定のための消耗品費(10千円)。国際コンソーシアム(IGC)について話しあうための旅費(学会と同時期に会議を開くため、学会旅費として計上)(200千円)。質問票印刷費用(300千円)として使用する計画である。
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