研究課題
京都大学医学研究科は滋賀県長浜市において1万人規模のゲノム疫学研究(長浜0次コホート研究)を実施している。そこで、その対象者に睡眠障害の疫学調査(長浜0次睡眠研究)を追加実施することで、大規模な睡眠障害に関するゲノム疫学研究とすることが本研究の目的であった。平成23年度には、少人数(8名)を対象にプレテストを行ない、調査研究のシステムを検証した。国際的に標準的な睡眠に関する自記式質問票を用いた調査研究に加え、終夜睡眠ポリグラフィー(携帯装置による)検査を追加実施し、さらに、1Chの小型脳波計による睡眠脳波検査も実施した。調査は匿名化状態で実施し、質問票はスキャナーで読み取って自動解析した。ゲノム解析データを含む長浜0次コホート研究の結果と突き合わせ、不眠症のゲノムワイド相関解析により、不眠症の疾患関連遺伝子同定を目指している。平成25年度までに143名の本調査を実施した。本研究は、産(睡眠県連企業)、官(長浜市)、学(京大・滋賀医大)に加えて地域(地域住民が組織したNPO)が共同で研究を実施しており、トランスディシプリナリティ(現実社会に即応する超学際研究)の先行事例として、国内外から評価されている。また、不眠症の国際共同研究を行うための国際コンソーシアム(International Insomnia Genetics Consortium:IGC)を米国、豪州、アイスランド、オランダ、英国、フィンランド、ドイツ、ノルウェイ、韓国と共に組織した。ゲノムワイド相関解析において、数千例以上の規模で疾患群と対照群に加えて、同規模の別集団でその結果が再現されることが望ましいので、国際的共同研究が必要と考えられ、そのための素地が整ったと考えられる。このコンソーシアムにより不眠症に関するゲノムワイド相関解析を計約2万件のデータを用いて実施している。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (13件) (うち招待講演 4件) 備考 (2件)
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