研究概要 |
当該年度は、研究のセットアップとサンプルリクルートを中心に行った。対象は現在の病相が未治療であるDSM‐IVの大うつ病性障害の診断基準を満たす(ハミルトンのうつ病評価尺度(以下HAM-D)>14点)18歳以上75歳未満の患者であり、にSSRI 35例, Mirtazapine 35例の合計70例がリクルートされた。うつ症状はHAM-Dで、副作用はUdvalg for Kliniske Undersogelser副作用評価スケール (以下UKU)を使用し1,2,4,5,6,8,9,10,12週で評価した。4週時点でnon-response(HAM-D改善率50%以下)かつnon-remission群(HAM-D21項目合計8点以上)に対して無作為に補充療法追加群、単剤療法継続群に割り付けた。補充療法追加群においては、SSRIで治療されていた対象にはNaSSAを、NaSSAで治療されていた対象にはSSRI(paroxetine, sertralineは無作為割り付け)を追加した。さらに単剤継続群で8週時のnon-remission群に補充療法を行う。ここでも、SSRIで治療されていた対象にはNaSSAを、NaSSAで治療されていた対象にはSSRI(paroxetine, sertralineは無作為割り付け)を補充療法として追加した。また、治療開始時に血液をと血漿をとり4週時12週時には血漿をとり、血液からDNAを抽出し、血漿は神経保護因子解析用に保存した。治療開始時にはさらにEEG検査も施行した。
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