研究課題/領域番号 |
23591686
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
竹林 実 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (60304440)
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研究分担者 |
仲田 義啓 広島大学, その他の研究科, 教授 (40133152)
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キーワード | 抗うつ薬 / グリア / アストロサイト / 神経栄養因子 |
研究概要 |
アストロサイトをターゲットとし、現在抗うつ効果との強い関連が着目されている神経栄養因子・成長因子群(BDNF, GDNF,FGFなど)を誘導するような作用部位が特定できれば、モノアミン仮説を補うような新しい抗うつ薬の創薬への新たなアプローチが可能となる」と仮説をたてて検討した。 ヒト正常アストロサイト、ラットおよびマウス正常アストロサイト、ラットC6グリオーマ細胞株において神経栄養因子の発現増加作用を指標としたin vitroでのassay系を確立し、そのassay系を用いて新規標的分子を直接的にアプローチするために必要な抗うつ薬リガンド(ビオチン化抗うつ薬)の合成に成功し、そのリガンドを用いてアフィニティクロマトグラフィに応用し、プロテオミクス解析を行い、5つの候補蛋白を同定した(未発表データ)。一方、アストロサイト培養細胞における神経栄養因子誘導性の抗うつ薬の作用メカニズムを薬理・生化学的手法を用いて検討し、その薬理作用はモノアミンを介さず、アストログリアおよび抗うつ薬に特異的であり、繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)-ERK-CREBシグナリングおよびその上流の分子機構(マトリックスメタロプロテアーゼ[MMP]活性化によるFGF-2の放出機構)を介していることを明らかにした。
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