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2012 年度 実施状況報告書

バイオロジカルモーションと背景視野は脳内で統合されるのか?臨床応用への基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 23591689
研究機関北海道大学

研究代表者

宮本 環  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (20271679)

キーワードバイオロジカルモーション / 機能的磁気共鳴画像 / 社会知覚 / 社会認知
研究概要

H24年度には、研究計画に従い実験1:バイオロジカルモーション歩行者を見ている時に背景視野の動きの方向のコヒーレンスを変化させた時に活動が変化する脳部位をfMRIを用いて検証した。本年度は計4名で測定を行った。それと並行して実験2:バイオロジカルモーション歩行者を見ている時に背景視野の動きの速度変化させた時に活動が変化する脳部位をfMRIを用いて検証した。本年度は10名で測定を行った。両実験それぞれ22名計44名で解析可能なデータが得られ、現在解析を進めている最中である。
実験1では22名での解析を行いバイオロジカルモーションと背景視野の動きの方向のコヒーレンスの変化により活動が変化する脳部位を同定している。研究結果をH25年6月に米国のシアトルで開かれる国際学会the 19th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mappingで発表予定であり、すでに抄録を採択されている。大脳皮質にバイオロジカルモーション歩行者の歩行方向と背景の動きのコヒーレンスの組み合わせで活動が変化する部位が存在することより、バイオロジカルモーションによる視覚情報と背景の動きの視覚情報が統合されているという研究代表者の仮説を証明する証拠がほぼ得られたと言える。この所見はこれまでに報告がなく、高次の視覚情報処理の機能解剖に新たな知見を与える可能性が高く、その意義は小さくない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的はバイオロジカルモーション(人間等の生物の動き)と背景視野の動きの情報を統合する脳部位の機能的特性を機能的磁気共鳴画像(fMRI)法を用いて明らかにすることである。現時点で予定していた2実験のうち、一つ目の実験で上記の異なる視覚情報を統合していると思われる脳部位のマッピングをほぼ達成し、国際学会で発表する段階に達した。2つ目の実験もすでに被験者数が目標に達しており、解析を行なっている段階である。全体として研究の進展状況は予定通りである。

今後の研究の推進方策

今のところ順調に研究が進んでいるので、実験1については研究の取りまとめ,実験2は解析と研究の取りまとめを行う。また、これらに関連した追加実験を行う。

次年度の研究費の使用計画

今年度は経費の節減により310258円の残額が生じた。
次年度はこれを併せて研究費は総額1510258円となる。次年度は物品費として60258円(ソフトウエア60258円)、旅費として600000円(国内学会300000円および海外学会300000円)、人件費として20000円(被験者謝金20000円)、その他
として640000円(MRI装置機器使用料640000円)、論文の英文校正に90000円、論文投稿料に100000円を使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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