研究概要 |
「環境と遺伝子の相互作用が人格形成に与える影響」 本研究は、人格形成における遺伝的要因と養育環境の相互・相関作用を検討するため、健常日本人約1,000例を対象に、人格と幼少時期に受けた養育態度をそれぞれTemperament and Character Inventory(TCI)、Parental Bonding Instrument(PBI)を用いて評価し、monoamine oxidase A遺伝形とserotonin transporter遺伝形を、PCR法を用いて同定する。得られた結果より、人格形成における遺伝的要因と養育環境の相互・相関作用を検討することを目的としている。 平成24年度は研究計画に基づき対象の募集を行った。具体的には、山形大学の学生および関連病院のスタッフより研究参加について文書で同意を得られ精神的・身体的に健康な男女約1,000例を募集した。精神疾患の有無のスクリーニングをStructured Clinical Interview for DSM-IVを用いて行った。TCIを用いて人格特徴の評価を行い、PBIを用いて両親から受けた養育態度を評価した。また、採血を行った後、QIAamp Blood Kit(Qiagen、Japan) を用いてDNAを抽出し、-20℃で冷凍保存した。平成25年度も引き続き対象の募集を行っていく予定である。 また、平成24年度には得られた結果を解析し計3編の英語論文にて公表した。
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