この研究の目的は、産褥期に発現する月経緊張症(PMS)および月経前不快気分障害(PMDD)の有病率を調査した。方法:218名中200名の妊娠女性の社会心理的データ、既往のPMDDとPMSを調査した。結果:分娩1年後のPMDDの有病率は7.3%、中等度・重度のPMSの有病率は8.1%であった。PMDD女性の中で2名のみがPMDDの既往歴があった。PMDDの女性では、妊娠期のHADS不安尺度、HADSうつ尺度、EPDSの値が有意に(p<0.05)高かった。結論:PMDDの多くは、分娩後に初めて生じた例であった。こうした背景には、産褥期のホルモン変動がPMDDの発現に寄与していることが示唆された。
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