研究課題
脳磁図研究では、306チャンネル脳磁計を用いて自己の名前、他人の名前、無意味な文字列を視覚呈示し、反応を記録した。健常対照者20名、統合失調症者20名を対象に行った。刺激提示後190msec-210msec、周波数70Hz-120Hzの範囲の視覚誘発反応Power値に関して、反復測定分散分析を行ったところ、群間と刺激種類との間に有意な相互作用を認めた。post-hoc検定で、健常対照者は、自己の名前>他人の名前>無意味な文字列というパターンだったが、統合失調症者では三つの刺激間でPower値に有意差は認められず、自己の名前という自己関連刺激に対する特異的な反応が失われていた。さらに、統合失調症、双極性障害、正常対照者のauditory Mismatch Negativity (MMN)、auditory steady-state response (ASSR)をそれぞれ30名記録した。その結果の一部を論文発表した(脳磁図を用いた双極性障害のMMNについて、Bipolar Disorders誌)。脳構造研究では、3T MRI装置を用いて、T1・T2・DTI (Diffusion Tensor Imaging)撮像を行った。平成25年度までに合計で、正常対照者131名、双極性障害者23名、統合失調症90名のMRIを撮像した。得られた画像デジタルデータについて、MATLAB上で動作するstatistical parametric mapping (SPM8)を使用し、voxel based morphometry (VBM)法にて解析を行った。上側頭回の構造異常は、統合失調症に比較的特異的であった。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)
Bipolar Disord
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
Suppl Clin Neurophysiol
巻: 62 ページ: 197-206
Psychiatry Clin Neurosci
巻: 67 ページ: 461-470
精神神経学雑誌
巻: 115 ページ: 847-852
Front Hum Neurosci
巻: 7 ページ: 403
10.3389/fnhum.2013.0040