研究課題/領域番号 |
23591719
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
穐吉 條太郎 大分大学, 医学部, 准教授 (00159344)
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研究分担者 |
田中 悦弘 大分大学, 医学部, 医員 (60516102)
石飛 佳宣 大分大学, 医学部, 医員 (40516118)
花田 浩昭 大分大学, 医学部, 助教 (80444884)
兼久 雅之 大分大学, 医学部, 医員 (40555190)
河野 健太郎 大分大学, 医学部, 医員 (30555181)
丸山 義博 大分大学, 医学部, 医員 (80555186)
安東 友子 大分大学, 医学部, 臨床心理士 (80516120)
河野 愛生 大分大学, 医学部, 臨床心理士 (80583492)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 大うつ病性障害 |
研究概要 |
FKBP5、CRHR1遺伝子に関する抑うつ・不安行動実験:Wistar系ラットにおいて人工脊髄液、FKBP5、CRHR1遺伝子スクランブル、アンチセンス、siRNAを5日間ラットの側脳室に投与し、高架十字迷路・明暗箱・恐怖条件付け試験・強制水泳試験を行う。また平行して、中性paraformaldehydeで環流固定したラット脳組織を用いて蛍光抗体染色を行い、共焦点蛍光顕微鏡下に観察し、ラットのFKBP5、CRHR1脳内での細胞局在を調べる。またin situ hybridizationを行い、それぞれの遺伝子の発現と分布を確認した。FKBP5、CRHR1遺伝子の遺伝関連研究:遺伝子研究は、すでに大分大学医学部倫理委員会から「精神疾患における遺伝子研究」として承認されている。対象被験者はDSM-IV診断基準による大うつ病性障害、パニック障害患者、および健康正常人である。すでに我々は、大うつ病性障害300名、パニック障害患者200名、および健康正常人1,000名からDNAを得ている。それらを用いてFKBP5、CRHR1遺伝子のSNPsをDNA配列中に見いだし、研究を行った。インフォームドコンセントを得る→採血→DNA抽出→リアルタイムPCRNIRS、fMRIとFKBP5遺伝子研究:我々が既に確立させたNIRS,fMRIの測定および解析法を用い、(脳画像研究は、大分大学医学部倫理委員会から「不安障害の脳画像研究」として承認を得ている。)fMRI被験者からインフォームドコンセントを得る。視覚刺激法として我々が自作したビデオ画像を用い、「喜び」「悲しみ」「驚き」「怒り」「恐れ」の表情を中心にして行う。これらの画像は、MRI機器内に臥床している被験者が眼前の鏡を通して見る。fMRIの中で特に抑うつ・不安と関連したビデオ画像と脳賦活部位との関連を調べた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リアルタイムPCRにて、うつ病及びパニック障害患者、健康正常人、800名分のデータ解析は終了している。fMRI研究においても100名以上終了しており、現在解析中である。
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今後の研究の推進方策 |
我々は、既にNIRS,fMRIの測定および解析法を確立している。脳画像研究は、大分大学医学部倫理委員会から「不安障害の脳画像研究」として承認を得ている。よってfMRI被験者からインフォームドコンセントを得る。視覚刺激法としてビデオ画像を用いているが、この画像は我々が自ら作成した画像である。画像としては、「喜び」「悲しみ」「驚き」「怒り」「恐れ」の表情を中心にしておこなう。これらの画像は、MRI機器内に臥床している被験者が眼前の鏡を通して見るものである。また、これと平行して被験者にハミルトン不安尺度(HAS)、Panic Disorder Severity Scale、STAI;STATE-TRAIT ANXIETY INVENTORYを行い不安状態の評価をおこなう。パニック障害患者とコントロールとの不安状態の比較をおこなう。すべての被験者に同意を得たうえで、上記のFKBP5、CRHR1遺伝子の遺伝子多型を調べる。fMRIの中で特に抑うつ・不安と関連したビデオ画像と脳賦活部位との関連を調べる。ラットにはそれぞれの遺伝子が関与するアンチセンスを脳内に投与し、行動解析を行う予定にしている。
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次年度の研究費の使用計画 |
リアルタイムPCRを行う為の試薬・消耗品等やfMRIの被験者への謝金、および学会発表の為の費用を使用する予定である。
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