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2011 年度 実施状況報告書

成人期注意欠如・多動性障害の半構造化面接ならびにスクリーニング日本語版の作成

研究課題

研究課題/領域番号 23591732
研究機関龍谷大学

研究代表者

武田 俊信  龍谷大学, 文学部, 教授 (70596460)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード注意欠陥多動性障害 / ADHD / 成人期 / 発達障害 / 診断 / 半構造化面接 / スクリーニング
研究概要

本年度は成人期のADHDの半構造化面接の作成に集中した一年間といえる。フィラデルフィア、バンクーバーなどに赴いて、成人期のADHDの診断・治療の第一人者から半構造化面接の作成に際して留意すべき点に関する意見をうかがう機会を得た。フィラデルフィアでは共同研究者らと児童期のADHDの併存症に関する論文を完成させ、投稿、受理されている。また教師と親による評定においてどのような乖離があるか、DSM-IVでは姿を消したSluggish Cognitive Tempoという不注意型の一亜型に関する論文も作成中である。これらは成人期のADHDにおける併存症や自己・他者評価の問題において参考になると思われる。今回の半構造化面接の独自性として、文化的な配慮を施した質問項目の作成という点が挙げられる。この辺りの配慮については欧米では知見が得られ難い側面もあり、アジアで最もADHDの診療が進んでいる国の一つであるシンガポールにてADHDの臨床・研究に携わる児童精神科医と意見を交わした。国内では認知療法学会にて『成人期のADHDのCBT』というタイトルで診断のみでなく支援も含めた包括的な視点で共同研究者らとシンポジウムを行った。また学内でも「発達障害について考える」というイベントを保健管理センターの所長と共同で開催し、大学生の発達障害の困難な点や支援のあり方について考えるとともに、教職員、学生への理解を呼びかけた。また臨床心理学科内に「発達障害研究会」を設立し、心理学関連の学生らと発達障害全般について考える場を設け、他大学の保健管理センターの精神科医、成人の発達障害のピアグループの代表、小学校教諭などに講演していただく機会をもった。一年を経て、半構造化面接の作成が終了し、併せて施行する質問紙を選定し終わったところであり、来年度は研究を実施するだけの体制を整えることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

半構造化面接の質問項目の絞り込みに予想以上に時間を要した。また学内で倫理委員会を立ち上げ研究を承認してもらう必要があった。

今後の研究の推進方策

研究協力者のリクルートと研究の実施を今年度に終了する予定である。

次年度の研究費の使用計画

実際の研究にかかる費用としては、研究助手の給料、研究協力者への謝礼、アンケートの印刷などが主になると思われる。また海外での情報収集や技術の習得も継続して行う予定であり、そのための渡航費・滞在費が必要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] What can ADHD without comorbidity teach us abour comorbidity?2012

    • 著者名/発表者名
      Takeda T, Ambrosini PJ, deBerardinis R, Elia J.
    • 雑誌名

      Research in Developmental Disabilities

      巻: 33 ページ: 419-425

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Methylphenidate transdermal system: clinical applications for attention-deficit/hyperactivity disorder.2011

    • 著者名/発表者名
      Elia J, Wilson Z, La Porta LS, Algon SA, Prowler ML, Cartwright ST, McKennPA, Laracy S, Takeda T, Borgmann-Winter K.
    • 雑誌名

      Expert Review of Clinical Pharmacology

      巻: 4 ページ: 311-328

  • [学会発表] 成人期のADHDに対する多角的支援と認知行動療法の位置づけ2011

    • 著者名/発表者名
      武田俊信、
    • 学会等名
      認知療法学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2011年10月1日

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公開日: 2013-07-10  

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