研究課題/領域番号 |
23591733
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中川 彰子 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (70253424)
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研究分担者 |
吉浦 敬 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40322747)
伊東 克能 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00274168)
宮崎 哲治 川崎医科大学, 医学部, 助教 (50412185)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | VBM / 強迫性障害 / 広汎性発達障害 |
研究概要 |
強迫性障害のうち、基盤に広汎性発達障害を有するものは難治で、治療法にも発達の問題を考慮した工夫を要する。両疾患の病態生理については、近年の脳機能画像研究から知見が得られているが、さらなる解明が急がれる。本研究は強迫性障害の患者のうち、広汎性発達障害を基盤にもつ患者、もたない患者の脳の形態画像を、健常対象者群をおいてと比較検討することにより、両疾患の病態解明と治療に役立てることを目的とする。 本研究の意義を高めるのに重要なポイントは、形態画像を解析する方法と成人の広汎性発達障害の診断の問題である。そこで、23年度は形態画像研究のうち、VBM(Voxel Based Morphometry)の手法を先行研究から検討し、本研究で適切なものを選び、また成人の広汎性発達障害の診断について、国内外で確立されているものの中で適切なものを検討することから始める計画とした。 VBMの解析の手法については、近年開発が盛んであり、関連学会に出席している研究分担者が国内外の研究者から情報を収集し、より有効な解析方法について検討を続けている。成人の広汎性発達障害の診断方法については、研究代表者が先行研究でおこなった対象者のデータをもとに、より有効な診断ツールについて検討をおこない、また、知能検査データの検討を関連学会で発表した。さらに欧米で用いられている構造化面接についてDVDを入手し、研究協力者とともにその有用性について検討をおこなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の異動が年度内に生じたため
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今後の研究の推進方策 |
成人の広汎性発達障害の診断方法を決定したのちに、健常対象者、対象患者のエントリーを開始する。その間もVBMの解析手法について検討を重ねる。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画に示したように、健常対象者への謝金、情報収集や中間発表のための国際学会参加旅費等 広汎性発達障害の構造化面接については、ライセンスを外国で取得する必要があるため、そのための出張旅費にも使用する予定である。
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