研究課題/領域番号 |
23591744
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
志賀 哲 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80374495)
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研究分担者 |
西嶋 剣一 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60364254)
寺坂 俊介 北海道大学, 大学病院, 講師 (10447055)
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キーワード | 機能イメージング / 脳腫瘍 |
研究概要 |
半導体PETはエネルギー分解能が4.1%と非常に高い。エネルギーウインドウを狭くすると散乱線は減少するが、総カウントは減少する。昨年度はファントム実験および健常者に対しての検討を行いエネルギーウィンドウを変化させた時の影響を調べた。ファントム実験および健常人FDGの画像では494-540kevのエネルギーウィンドウがNECおよび散乱線とも低くコントラストが高い画像を得ることがわかった。本年度は脳腫瘍患者のFDG画像を対象とし、エネルギーウィンドウを変化させた時の対健常側比と増殖能の指標であるMIB-1 Indexとの相関を探索した。エネルギーウインドウを390-540keV、450-540keV、494-540keV、502-540kevの4種類変化させ結果を解析した。対象は神経膠腫11例対健常側比とMIB-1 Indexの相関をとり、回帰係数を比較した。全てのエネルギーウィンドウにて有意な相関を認め、回帰係数は494-540kevにて最大となった。390-540kevに比較し494-540の回帰係数は25%上昇することがわかった。 また、低酸素イメージング製剤であるFMISOの再現性を確かめる検討をおこなった。48時間後のFMISO画像の再現性はIntraclass correlation Coefficient(ICC)は集積および体積ともそれぞれ0.965,0.996と高値であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床検査が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
23年度に引き続き脳腫瘍患者のF-18 FDG, C-11 MET等の分子イメージング学的検査を行う。得られた組織を対象としHE染色、ピモニダゾール染色、MIB-1 Indexの測定などを施行しSUVmax等の分子イメージングパラメータと比較する腫瘍患者の余後を分子イメージング学的パラメータと比較し、予後予測の限界・有用性を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度に得られた成果の学会等への発表および患者検査および組織検査に使用する。 尚、3月に購入した物品について、4月に支払いがなされるため未使用額が生じている。
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