研究課題
肺癌細胞株におけるFDG取り込みは、Glucose transporter 1(Glut1)、HIF-1αの発現が強く関与していた。さらに、HIF-1の上流にあるmTORのリン酸化もGlut1の発現、FDGの使用細胞内への取り込みに関与していた。mTORを阻害することで、S6Kなどの下流のシグナルだけでなく、Glut発現、FDG取り込みの抑制されることも明らかになったこともmTORとGlut1との関係を裏付けるものと考えられた。In vivoの検討では、VEGF阻害剤であるべバシズマブを投与することで腫瘍縮小効果はわずかに認めるが、パクリタキセル併用に縮小効果は強くなった。FDG-PETでの検討は、べバシズマブ投与にてFDG集積が低下することより、VEGF発現とFDG集積は密な関係にあることが分かった。しかし、その詳細なメカニズムまでは本研究では明らかにできなかった。肺癌症例に、べバシズマブ含む併用療法を施行してその治療前後にFDG-PETを施行したところ、腫瘍の形態が縮小する前に、FDG集積の低下が先行した。べバシズマブの治療効果判定としてFDG-PETが有効であることを裏付けるのもと考えた。基礎的な裏付け、臨床的な検討よりべバシズマブ治療のバイオマーカーとしてFDG-PETは有用であることが示唆された。今後の研究課題としてそのメカニズムについて詳細な検討が必要であると考えられた。
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