研究課題/領域番号 |
23591755
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松尾 信郎 金沢大学, 大学病院, 講師 (30359773)
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キーワード | SPECT/CT / リスク層別化 |
研究概要 |
3つの研究課題に2012年度にはそれぞれ検討をおこなった。 研究目的の一つである「動脈石灰化と心筋虚血のとの関連の解明」については、附属病院患者で虚血性心疾患またはその疑いにて負荷心筋血流シンチグラフィを受けた連続例に対して冠動脈石灰化評価と心筋血流検査を行った。年齢が上がるとともに石灰化が高値となる傾向を認め、SPECTで心筋虚血を生じた症例では冠動脈CTによる石灰化は虚血の無い症例よりも高いことを観察した。加えて石灰化スコア高値の症例では冠動脈CTによる冠動脈内腔評価が困難となる場合が存在した。解析結果をAnnals of Nuclear Medicineに投稿し出版を行った。 研究目的の2つめである「融合画像による新しい画像診断の開発研究」は、メチオニン画像を含めた生理学的情報と心筋血流再灌流モデルにおけるメチオニンイメージングについて検討し、メチオニン集積は心筋梗塞部の血管新生を含めた組織修復、リモデリングの活動性の高さを反映していること解明し日本循環器学会学術集会で報告した。 3つめの目的である「融合画像診断によるリスク層別化研究」では、虚血性心疾患患者に心臓核医学検査とCTを施行した連続例について心筋虚血と心筋生存能評価について検討を行った。冠動脈血管を解析した。心筋虚血を認めた症例で責任冠動脈病変の診断能が向上した。虚血性心疾患患者では冠動脈石灰化が高率に認められ、虚血性心疾患の診断としてSPECT/CTによる虚血と石灰化の同時評価のリスク層別化における有用性を明らかにした。これらの研究解析結果について2012年10月に欧州核医学会に報告した。2012年度において研究代表者はSPECT/CT複合機で心臓CTから得られる冠動脈石灰化を含む形態情報と心臓核医学検査から得られる生理学的情報を統合し虚血性心疾患の新しい診断技術を開発のために意義のある報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3つの研究課題に2012年度にはそれぞれ検討は概ね順調に進展していると考える。 研究目的の一つである「動脈石灰化と心筋虚血のとの関連の解明」については、附属病院患者で検査を行うことや予後評価を行うことが大学倫理委員会で承認され、研究が進められている。解析結果を論文にまとめAnnals of Nuclear Medicineに投稿し出版を行うことができている。 研究目的の2つめである「融合画像による新しい画像診断の開発研究」は、メチオニン画像を含めた生理学的情報と心筋血流再灌流モデルにおけるメチオニンイメージングについて検討し、メチオニン集積は心筋梗塞部の血管新生を含めた組織修復、リモデリングの活動性の高さを反映していること解明し日本循環器学会学術集会で報告した。 3つめの目的である「融合画像診断によるリスク層別化研究」では、虚血性心疾患患者に心臓核医学検査とCTを施行した連続例について心筋虚血と心筋生存能評価について検討を行った。冠動脈血管を解析した。心筋虚血を認めた症例で責任冠動脈病変の診断能が向上した。虚血性心疾患患者では冠動脈石灰化が高率に認められ、負荷心筋SPECTで虚血が存在する場合には石灰化が高度であることを観察し、虚血性心疾患の診断としてSPECT/CTによる虚血と石灰化の同時評価のリスク層別化における有用性を明らかにした。これらの研究解析結果について2012年10月に欧州核医学会に報告した。2012年度において研究代表者はSPECT/CT複合機で心臓CTから得られる冠動脈石灰化を含む形態情報と心臓核医学検査から得られる生理学的情報を統合し虚血性心疾患の新しい診断技術を開発のために意義のある報告を行うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
3つの研究課題に2013年度にもひきつづき積極的に取り組んでいく。さらに、新しい画像診断のリスク層別化にミトコンドリア機能の解析を行う。 得られた結果は国内と国外の学術集会で発表し、発表した内容を総説あるいは学術論文にまとめる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
得られた結果は国内と国外の学術集会で発表し、発表した内容を総説あるいは学術論文にまとめ、そして出版するために使用する。データ保存が必要な場合は、データ保存用メディアを購入する。研究費は本研究の遂行に必要とされる際に使用し他の目的には一切使用しない。 平成24年度に若干の余剰金が生じたが、これは効率的な予算執行により端数が生じ未使用額となったものである。
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