研究課題/領域番号 |
23591760
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
二橋 尚志 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00426496)
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研究分担者 |
寺澤 晃彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (30399597)
伊藤 健吾 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 放射線診断科, 部長 (70184653)
川井 恒 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50378147)
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キーワード | 認知症 / レビー小体型認知症 / アルツハイマー病 / 前頭側頭型認知症 / 軽度認知障害 / バイオマーカー |
研究概要 |
認知症の診断補助となる画像および髄液バイオマーカーについて、Dementia with lewy body (DLB) をAlzheimer disease (AD)を中心とした他の認知症から鑑別する診断性能(鑑別診断能)、Frontotemporal lobar dementia (FTLD)に対する同様の鑑別診断能、Mild cognitive impairment (MCI)の診断能、さらにMild cognitive impairment (MCI)からAlzheimer disease (AD)への進展を予測する予後予測能を対象テーマとし、2000年から2012年においてPubMedに収載された英語論文、総数23446件を検討した。 DLBの鑑別診断に関して、採用基準を満たす研究が41件あり、単一検査の検査特性としては、画像バイオマーカーではMIBGシンチ(遅延相),髄液バイオマーカーでは総タウタンパクの診断精度が最も高く報告されていた。これらの検査は間接比較では感度・特異度の信頼区間が他の検査と重複があり,他と比較して有意に優れている検査の同定はできなかった。現在論文作成中である。 FTLDの鑑別診断に関して、髄液バイオマーカー、画像バイオマーカーを検討対象とした。採用基準を満たす研究は髄液検査 22件、MRI24件、脳血流SPECT13件PET14件(926例)であった。報告された臨床コンテクスト、患者特性、診断精度は不均一であった。現在論文作成中である。 さらに、MCIの診断能に関して、機能的MRIを評価した研究に関してシステマティックレビューを実施した。177件の研究が報告されていたが、多くは診断検査としての妥当性を評価したもので、日常臨床に適応できる診断精度に関するデータを報告している研究は17件のみであり、外部検証を含めエビデンスは不十分であると評価した。
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