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2011 年度 実施状況報告書

頭頸部癌における低酸素細胞陽性描画を目的としたPET分子イメージング研究

研究課題

研究課題/領域番号 23591771
研究機関香川大学

研究代表者

安賀 文俊  香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30596078)

研究分担者 山本 由佳  香川大学, 医学部附属病院, 講師 (30335872)
西山 佳宏  香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
久冨 信之  香川大学, 医学部, 准教授 (20552045)
星川 広史  香川大学, 医学部, 准教授 (70294767)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード頭頸部癌 / 低酸素細胞 / 分子イメージング / PET検査 / F-18 FMISO
研究概要

PETの薬剤に関しては2つの考え方がある。1つはより多くの腫瘍を非特異的に陽性描画させる様な薬剤開発であり、もう一つは特徴的な生物学的性質を特異的に評価するものである。PET 検査で最も良く用いられるF-18 FDGは前者に位置づけられ、癌の陽性描画に関してのスペクトルは非常に広く使いやすいものの、癌特異的ではない。一方、アミノ酸代謝、核酸代謝、細胞膜代謝など腫瘍内の様々な状態を可視化できる技術としてPET分子イメージングが注目されており、[F-18] fluoromisonidazole (F-18 FMISO) で測定できる低酸素細胞のイメージングは腫瘍内の低酸素状態を測定することが出来るので、生物学的性質を特異的に評価出来るPET薬剤のもう一つの考え方に位置する。今年度の研究目的はPET 検査用腫瘍分子イメージングとして注目されている低酸素細胞標識プローブのF-18 FMISOを用いて頭頸部癌症例に応用し低酸素細胞のバイオマーカーとしての画像評価である。なお、脳腫瘍の場合は正常大脳と比較して1.2倍以上の場合が低酸素領域と報告され、私共の論文報告でも同じ結果が得られている。しかし、脳腫瘍以外の頭頸部癌症例での報告は少なく、また、解析方法も様々である。今年度は頭頸部癌症例の場合に適応できるPET解析プログラムを応用開発した。現在、F-18 FMISO投与2時間後に静脈血液サンプリングを行い、最適な低酸素画像作成が可能か否かを検討中である。またさらに進めて、血液サンプリングを行わずに、非侵襲的に生体内の筋肉あるいは縦隔の血液プールに関心領域を設定しての低酸素画像作成が頭頸部癌症例で行えるかどうかを検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

脳腫瘍の症例に開発したPET解析プログラムを頭頸部癌症例に応用し、頭頸部癌症例での低酸素細胞陽性描画が可能か否かを検討中である。さらに、血液サンプリングを行わずに非侵襲的に解析可能となる評価方法を開発中である。

今後の研究の推進方策

低酸素細胞陽性描画を目的としたPET解析プログラム開発を昨年度に行った。今後は症例の蓄積を行い、さらなる検討を行う予定である。また、今後は開発されたPET評価方法が病理学的な低酸素細胞分画と一致しているかの検討、化学療法や放射線治療の治療効果判定や治療効果予測が可能か否かの検討が必要である。

次年度の研究費の使用計画

予定していた症例数より少し少なかったため、次年度への症例追加のため薬剤費を次年度に使用するようにし、さらなる症例の蓄積をする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Hypoxia assessed by 18F-Fluoromisonidazole PET in newly diagnosed gliomas2012

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Yuka
    • 雑誌名

      Nucl Med Commun

      巻: 33 ページ: 621-625

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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