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2012 年度 実施状況報告書

MRI所見による新たな食道癌治療効果判定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23591773
研究機関九州大学

研究代表者

平賀 聖久  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (50335973)

研究分担者 畠中 正光  九州大学, 大学病院, 准教授 (40253413)
塩山 善之  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10323304)
柿原 大輔  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80529818)
古森 正宏  九州大学, 大学病院, 助教 (90529819)
鶴丸 大介  九州大学, 大学病院, 助教 (90419565)
本田 浩  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
松尾 芳雄  九州大学, 大学病院, 助教 (50419595)
内田 耕栄  九州大学, 大学病院, 医員 (20610611)
キーワードEsophageal cancer / MRI
研究概要

【目的】食道癌の放射線・化学療法の治療効果を判定する際には、一般的にX線所見やCTなどの形態情報を判断材料として用いるが、MRIでは細胞レベルの変化を画像化し、よりミクロな形態変化を評価することが可能である。今回の研究の目的は、食道癌の治療において、MRI検査を用いた効果判定を用い、病勢や治療効果をを正確に評価し得る指標を構築することである。
【研究実施計画】対象は術前補助療法を含め放射線・化学療法を予定された食道癌患者とした。治療前・治療中・治療後の時点で、MRIを行い通常のパラメーターに加え、見かけの拡散係数(ADC)を計測した。
【結果】本研究期間に31名の患者が登録された。平均年齢72歳、男女比は24:8であった。臨床病期はII期が1例、III期が5例、IV期が25例であった。治療は手術前治療が10例、根治的治療が21例であった。1.術前治療:治療前のADCは、奏功群(1.04-1.20)と非奏功群(0.96-1.39)で有意差を認めなかった。治療後のADCは、奏功群(1.66-2.12)が非奏功群(1.07-1.80)より有意に高い傾向がみられた。2.根治的治療:治療前のADCは、CR群(0.81-0.96)が非CR群(1.13-1.54)より有意に低い傾向を認めた。治療後のADCは、CR群(0.96-1.64)と非CR群(0.97-1.24)で有意差を認めなかった。
【考察】術前治療において、治療後のADCは、奏功群が非奏功群より高い傾向がみられた。これは治療により腫瘍内の壊死やアポトーシスにより拡散制限が軽減するためADCが上昇すると推察されており、従来の報告に合致する。
現段階で、食道癌に対するMRIでの治療効果判定が可能であることが示唆された。さらに治療効果や予後予測因子となるパラメータを検索するため、症例数を増やし検討を重ねたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

食道癌の治療として、放射線治療を用いずに化学療法を行う方法が標準となっているため、術前照射の症例数が少ない。

今後の研究の推進方策

今後も、これまで通りの方法で研究を推進していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

データ解析用のPC購入等、成果発表のための学会出張の旅費等に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 食道癌に対する放射線化学療法の治療効果判定:MRI拡散強調画像を用いた初期検討2013

    • 著者名/発表者名
      鶴丸大介、古森正宏、西牟田雄祐、浅山良樹、松尾芳雄、 阿部光一郎、. 中村和正、本田浩
    • 学会等名
      第176回日本医学放射線学会九州地方会
    • 発表場所
      熊本市
    • 年月日
      20130126-20130127

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公開日: 2014-07-24  

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