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2012 年度 実施状況報告書

CT上の肺結節の基準と経過観察に関する研究―ガイドラインの有用性の検証―

研究課題

研究課題/領域番号 23591775
研究機関長崎大学

研究代表者

芦澤 和人  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90274662)

キーワード肺結節 / CT / 検診 / ガイドライン
研究概要

日本CT検診学会から“CTで発見される肺結節の判定基準と経過観察”に関するガイドラインが出されているが、本研究は、そのガイドラインの妥当性や臨床的意義を明らかにするものであり、学術的観点から非常に重要な研究である。
本研究に同意の得られている者で、長崎大学病院および長崎胸部CT検診研究会に所属する4施設の計5施設を受診し、初回胸部CT検査において径5mm以上の結節影または濃度上昇が認められる者を対象とした。平成24年度までに、計71例(solid結節 23、mixed GGO結節 23例、Pure GGO結節 25例)がエントリーされた。大学病院で行われたセントラルレビューの結果を以下に示す。
71例中経過観察ができたのは66例(5例は初回CTのみの症例)で、58例がサイズは不変、増大が4例、縮小が4例であった。増大の4例を含む6例が手術され、5例が肺腺がんであった。縮小した4例は、経過観察を終了とした。症例登録から2年間が経過したときの腫瘍のサイズの変化を主要エンドポイントとしているが、2年間経過が終えた症例は15例で、いずれも不変であった。
現時点では、ガイドラインに沿ったマネジメントによる、診断・治療が遅れた症例はなく、学会ガイドラインは妥当なものと思われる。今後の症例蓄積、さらなる経過観察が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

症例登録から2年間が経過したときの腫瘍のサイズの変化を主要エンドポイントとし、対象症例200例を目標としているが、平成24年度までに、計71例がエントリーされている。参加施設におけるCT検診受診者が予想していたよりも少ないことや、研究への同意を得ることが容易でないことが原因と考えられる。

今後の研究の推進方策

平成25年度も、対象者の登録を引き続き行い、また、ガイドラインに沿った経過観察を継続する。登録が進まない状況を鑑み、長崎大学病院内に肺結節の専門外来を開設し、関係各診療科に周知の上、症例の登録集積を増加させる方策を行うこととした。

次年度の研究費の使用計画

平平成25年度は、症例登録の増加が見込めるので、新規の析ソフトを導入予定である。また、昨年同様に、画像データを研究代表者の施設だけでなく研究参加施設での保存ができるようにHDを設置予定である。研究の中間報告を国際学会で報告することを計画している。

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公開日: 2014-07-24  

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