研究概要 |
[ 目的 ] 本研究の目的はアミロイドPET検査薬である[11C]PIBの標識合成及び臨床応用への品質管理検査と新アミロイドPET検査試薬EFSBの前駆体EMSBに18Fあるいは125I核種で標識し18F-EFSBあるいは125I-EIFSの臨床応用に必要な放射能収率を得ること、125I-EIFSの標識合成及び分取精製, マウス体内分布測定を行い、臨床応用への可能性を調べることである。 [ 方法 ] 標識合成は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析し、[11C]PIB及び18F-EFSBあるいは125I-EIFSの試薬の放射化学的収率を測定する。加熱乾固時の条件を150℃で5分、反応時の条件を180℃で10分として標識合成を行った。動物実験は分取精製した125I-EISBを正常マウス及びアミロイド沈着マウスに尾静注する。全身諸臓器を取り出し, 質量%Doseを算出した。 [ 結果 ][11C]PIBの放射能ピーク が約9.8分に、また約5分、8分に18F-EFSBのピークを得た。[11C]PIB のHPLC分析で、95%以上の放射化学的純度18F-EFSBは平均で77.1±16.5%の高い収率が得られた。125I-EISB標識合成は、放射能収率78.4%、98.6%の放射化学的純度を得られた。 正常マウスでは主に肝臓に集積を示し, アミロイド沈着マウスでは肝臓及び脾臓に集積を示した。 [ 結論 ][11C]PIBのエンドトキシン試験および無菌試験は検査キットはすべて管理基準を満たしていた。18F-EFSBのは臨床応用に利用可能であることが分かった。また125I-EISBの放射化学的純度98.6±3.6%を得, 臨床応用可能な品質管理基準である放射化学的純度95% 以上を満たした。生体内のアミロイドへ沈着し、125I-EISBは臨床応用可能なことが示唆された。
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