研究課題
拡散強調画像(DWI)はヒトの体内の非常にゆっくりとした水の動きを観察できることから生体機能の映像化というような新しい診断法の可能性を秘めている。中でもq-space法は脳内の梗塞や腫瘍の兆候を画像化できる可能性を持った新しい撮像シーケンスとして非常に注目を浴びている。q-space法を臨床装置用に開発し、実際の臨床患者に応用するためにファントムおよび実験ボランティアについて検証しq-spaceシーケンスの最適化を行った。q-spaceシーケンスの最適化にはノーマルボランテアでのq値(従来のhigh-b値)収集データを二成分別けし2次曲線などで近似する方法を用いた。標準化には、新たなノーマルボランテアでのq-space法によるq値データ収集を長時間にわたり実測した値と、短い間の短時間計測による信号減衰の度合を基本として、近似計算された信号値と比較することによって、標準化した値の信頼度を判定した。これを繰り返し標準化した値の信頼度を向上させた。以上を組み合わせソフト化しMRI臨床機に搭載した。MRI脳画像上に高b値拡散およびq-space法を用いた拡散解析によって得られた拡散プロファイル情報をcolor mapやFA map上での始点となるROIを設定し、描画表示した。使用装置は、1.5T MRI Signa HorizonLX ver9.0(GE-YMS )、受信コイルはバードゲージ型ヘッドコイルを用いて撮像した。撮像は、single shot DW-EPIおよび独自開発シーケンスであるq-spaceシーケンスを用いた。健常人ボランティア及び各種脳疾患を有するボランティアにおいて施行した。スライス厚5mmの連続的な繰り返しと、bvalue=1000mm2/s で42と60の noncollinear 指示で、脳全体をカバーし画像を得た。
2: おおむね順調に進展している
新しい撮像シーケンスとしてq-space法を臨床装置用に開発し、山梨大学医学部病院1.5T MRI臨床機に搭載した。実際の臨床患者に応用するためにファントムおよび実験ボランティアについて検証しq-spaceシーケンスの最適化を行った。q-spaceシーケンスの最適化にはノーマルボランテアでのq値(従来のhigh-b値)収集データを二成分別けし2次曲線などで近似する方法を用いた。標準化には、新たなノーマルボランテアでのq-space法によるq値データ収集を長時間にわたり実測した値と、短い間の短時間計測による信号減衰の度合を基本として、近似計算された信号値と比較することによって、標準化した値の信頼度を判定した。これを繰り返し標準化した値の信頼度を向上させた。以上を組み合わせソフト化した。山梨大学医学部病院1.5T MRI臨床機に搭載したq-spaceシーケンスを使用して、ノーマルボランテアおよび臨床患者に撮像を試み、得られたMRIデータを解析した。MRI脳画像上に高b値拡散およびq-spaceを法を用いた拡散解析によって得られた拡散プロファイル情報をcolor mapやFA map上での始点となるROIを設定し、描画表示した。成果を第39回日本磁気共鳴医学会総会で2題演題発表した。第39回日本磁気共鳴医学会総会シンポジウム2「q-space imagingによる非ガウス分布拡散の解析ー拡散テンソルの先へ」でコメンテータを務めた。シンポジウム演題3題を共同演者として発表した。第39回日本磁気共鳴医学会総会q-space研究会を主宰し成果を発表した。
改良型q-space法を1.5T,3T臨床装置用に開発し、実際の臨床患者に応用するためにファントムおよび実験ボランティアについて検証しq-spaceシーケンスの最適化を行う。成果を日本磁気共鳴医学会総会とうで演題発表する。日本磁気共鳴医学会総会q-space研究会を主宰し成果を発表する。
物品費1,100,000円、旅費800,000円、人件費・謝金100,000円、その他300,000円、計2,300,000円
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