前立腺癌は人口高齢化に伴い、今後も更に増加が予想される。PET(ポジトロン断層撮像法)の新しい癌診断用トレーサー[18F]コリンによるPETを前立腺癌あるいは疑いで治療開始前の計71名、再発診断目的でも8件実施した。前立腺局所診断はほぼMRIと同等、遠隔転移の診断は概ね良好であった。再発が疑われて[18F]コリン-PETを必要とする方が予想以上に少なく、途中で対象を拡大したが、それでも3年の研究期間の間では再発診断における有用性を満足な解析ができる症例数が得られておらず、今後継続する。前立腺の部位以外に、予期しなかった悪性腫瘍として肺癌が偶発的に発見された症例を2例経験した。
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