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2011 年度 実施状況報告書

糖尿病性心筋症の機能・形態画像による病態解明と治療効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23591798
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

百瀬 満  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40312029)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードPET / 心筋血流 / アンモニア
研究概要

心筋血流PET検査を実施するためにN-13アンモニアの生成を試み、成功した。引き続き、心筋血流の定量評価を行うために正常ボランティアを対象に安静時血流、アデノシン負荷(0.12mg/min x 6分間)の投与を行い、負荷時心筋血流を評価した。本研究に用いたPET/CT機器の問題点として吸収補正用CT画像とPET画像の呼吸による位置ずれが問題であった。そこで今回のボランティアを用いて、(1)通常呼吸下によるリストモードCT撮像後の呼気相再構成、(2)被験者の自発的な呼気息止め撮像、(3)呼吸同期下呼気相の撮像を実施した。(1)についてはPET画像との良好な一致を見たが、被ばく量が4mSvまで増加し、ルーティンの検査として施行するには問題があった。(2)の被験者の呼気息止画像ではCTとPET画像の位置情報の一致率がやや低下した。(3)の呼吸同期下での呼気相に合わせたスキャン画像はPET画像と融合画像上の優れた一致を見た。且つ、CTの被ばく量は約0.5mSvで今後の研究のプロトコールの一つとして採用された。心筋血流についてはシーメンス社製の専用解析ソフトウェアを用いて解析したところ安静時左室全体の血流0.9+/-0.1 mg/g/min, 負荷時血流2.5+/-0.3 mg/g/minを得て、定量評価上、過去の報告とほぼ一致した。また、局所心筋血流のマップから均一な血流マップが得られた。しかし、検査を行う上で検査中の験者の被ばくの対応(遮蔽板が不十分)、負荷を行う上でのスペースの確保を得るため心電図などの機材の小型化などが問題点として挙げられた。適切な検査環境を得るために核種注入時の験者への被ばく低減の装備が必須と考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当研究は倫理委員会に申請していたが、審議に時間を要し、開始時期が大幅に遅れてしまった。また、開始後も検査環境の整備などが遅れたため年度末現在では研究対象のエントリーが行われていない状況である。

今後の研究の推進方策

研究環境を整備した上で正常者を対象とした研究をさらに2例施行。その後に糖尿病患者の対象者をエントリーして負荷心筋血流PETとMRI検査を実施する予定。

次年度の研究費の使用計画

検査環境の整備として鉛の遮蔽板を設置。小型の心電図を購入し負荷試験中のモニタリングとして用いる。負荷試験に用いるアデノシンやアンモニアの合成に使用する試薬を購入する。心臓MRI検査は他の画像センターに外注となり、1検査当たり約4万円の支払いに用いる。その他、記録媒体、学会報告や他の研究者との会議などの旅費、データ解析の補助員などへの人件費などに充てる。

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公開日: 2013-07-10  

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