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2012 年度 実施状況報告書

糖尿病性心筋症の機能・形態画像による病態解明と治療効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23591798
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

百瀬 満  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40312029)

キーワード心筋血流量 / PET / 糖尿病
研究概要

前年度の課題であった検者の被ばく低減に対する対策としてN13-アンモニアの投与時に周囲を遮蔽する鉛ブロックを作成し、実践に利用を開始した。心筋血流の定量評価を行うために前年度に引き続き正常ボランティアおよび糖尿病正常心機能患者(DM)を対象に安静時血流、アデノシン負荷(0.12mg/min x 6分間)の投与を行い、負荷時心筋血流を評価した。心筋血流はシーメンス社製の専用解析ソフトウェアを用いて解析した。前年度に施行した健常者を加えた3例の全健常者と糖尿病患者の結果を下記に示す。
*MBF:心筋血流量(ml/g/min)、MFR:心筋血流予備能=stressMBF/restMBFcor MFR:補正心筋血流予備能=MFR*RRP(rate pressure product at rest)。
正常コントロールではstress MBF,rest MBF, MFR,cor MFRはそれぞれ、2.54±0.40、0.70±0.19、3.69±0.42、2.73±0.42。糖尿病患者では1.74±0.43、0.97±0.24、1.79±0.01、1.77±0.30であった。
心筋血流は糖尿病患者ではMFR(心筋血流予備能)、corMFR(補正後心筋血流予備能)は正常者に比べ低下していた(症例が少なく統計処理は未施行)。また、全例において局所心筋血流のマップから均一な血流マップが得られた。糖尿病患者に施行された心臓MRI検査では全例で左室機能正常、ガドリニウム遅延造影は陰性であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

健常者ボランティアの検査で負荷時の心筋血流量が過小評価されている可能性があり、ソフトウェアの検証や負荷薬剤の投与法、投与量の検討がなされたため、患者への適応が大幅に遅れた。この問題は方法論の修正により改善した。また、患者のエントリーにおいても、同意が取りにくいなどの理由で研究が遅延している。

今後の研究の推進方策

現状では検査施行の環境は完全に整備されており、当院、糖尿病センターや循環器内科と共同で患者のエントリーを進めていく予定。

次年度の研究費の使用計画

負荷試験に用いるアデノシンやアンモニアの合成に使用する試薬を購入する。心臓MRI検査は他の画像センターに外注となり、1検査当たり約4万円の支払いに用いる。その他、記録媒体、学会報告や他の研究者との会議などの旅費、データ解析の補助員などへの人件費などに充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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