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2012 年度 実施状況報告書

軽度腎機能障害および糖尿病患者を対象とした造影CTにおける造影剤腎症の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23591799
研究機関東邦大学

研究代表者

五味 達哉  東邦大学, 医学部, 准教授 (90266966)

研究分担者 村田 望  東邦大学, 医学部, 助教 (90516270)
長基 雅司  東邦大学, 医学部, 講師 (10172561)
甲田 英一  東邦大学, 医学部, 教授 (80101989)
キーワード造影剤腎症 / CT
研究概要

2012年4月に腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン 2012 が発刊され,また2012年6月にCKD診療ガイド 2012 が相次いで発刊された.これらのガイドラインではいずれも経静脈造影剤検査ではeGFR45mL/min/1.73m2 未満で予防策を講じることが望ましいと変更された.このため対象を 45<eGFRmL/mim/1.73m2<60 とせず,同意が得られた造影CTを受ける患者とし,また可能な限り造影剤を使用しない患者を対照として設定した.また前年度と同様にクレアチニンに加えてバイオマーカーであるNeutrophil gelatinase-associated lipocalin (N-gal)を測定することとした.造影剤投与後4時間の採血の同意が得られにくいため,症例数は現在までの所少数であるが,糖尿病の有無にかかわらずクレアチニンから判断した造影剤腎症の発症は確認されていない.また N-gal での異常値もみられていない.このため N-gal を用いても造影剤腎症の発症は実際には少ない可能性が示唆される.
造影剤腎症の発症に関しては造影検査を受ける段階での脱水が問題となっている.近年,夏季の気温上昇が顕著であることから,造影検査を受ける時点で特に高齢者は脱水になっている可能性がある.また造影検査が可能であるかの判断は当日の採血データではないことが多いため,造影検査当日の状態は把握されていないと考えられる.このため造影剤を投与する直前に採血を行い,造影検査当日の脱水の有無も含めて検討することを新たに設定した.このことから,造影検査当日の脱水の有無が把握でき,検査直前に実際に脱水を補正する必要があるか判断できると考えられる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年度から引き続き新しいバイオマーカーである N-gal を用いてより詳細な検討を施行している.このバイオマーカーを用いると,造影剤投与 4 時間後に造影剤腎症の発症の有無が判断できるが,造影剤投与 4 時間後の採血の同意が得難いこともあり,全体として進行はやや遅れている.

今後の研究の推進方策

当初の計画より対象を変更し症例数が増やせるように取り組む事とする.また造影剤腎症の発症に関係する脱水に関して,新たな検討項目を加え,造影剤腎症に関して細部まで検討できるようにする.

次年度の研究費の使用計画

今年度は同意の取得の関係で症例数が予定症例数より少なかったため,次年度使用額が発生する状況となった.このため次年度から当初の計画より対象を変更し症例数が増やせるように取り組む事とする.
前年度から使用している新しいバイオマーカーである N-gal の測定は一検体 6000 円と高価である.次年度ではより症例数を増やす予定のため,おもに N-gal の測定に使用する予定である.

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公開日: 2014-07-24  

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