研究概要 |
デュアルエネルギーサブトラクション法とは2つの異なるエネルギースペクトルを有するX線で撮影を行い、得られた画像を加算減算することで、減弱係数の異なる物質(乳腺組織および脂肪組織)をそれぞれ画像化する画像技術である。本研究では新しいデュアルエネルギーサブトラクション・マンモグラフィの臨床応用に向けての基礎研究を目的としている。 今年度はデュアルエネルギー の撮影条件の最適化が日本人、つまり比較的乳房厚が薄くデンスな場合に最適なものとなっているか否か、そして撮影時の圧迫圧・散乱線量等がどのような影響を与えるのかを検証した。模擬乳癌腫瘤ファントームとしてDSAファントムと各種濃度のヨード造影剤を使用。以下の検討項目につき測定した。 1)ファントム厚と撮影線量と画質(ノイズ・CNR)の関係を測定した。2)ファントム厚と撮影条件(線量・フィルタ/ターゲット)と各造影剤信号強度での画質(CNR値)を測定した。3)ファントム厚にボーラスを付加して圧迫圧を変化させて撮影を行い、サブトラクション画像(Process data)のCNR値を各造影剤濃度領域(ヨード造影剤濃度;0.5, 1.0, 2.0, 4.0, 10, 20 mg/cm3)で測定した。現在、データ解析中である。
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