研究課題/領域番号 |
23591811
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西嶋 剣一 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60364254)
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研究分担者 |
大倉 一枝 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (60094827)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | Thymidine Phosphorylase / 血小板由来血管内皮細胞増殖因子 / 腫瘍イメージング / F-18標識合成 |
研究概要 |
血管新生因子である血小板由来血管内皮細胞増殖因子(PD-ECGF)は、Thymidine Phosphorylase (TP)と同一タンパク質であること、さらにその酵素活性は、腫瘍の血管新生、浸潤、転移と関連があることが明らかとなっている。またTPが、正常組織に比べ様々な固形腫瘍において高レベルで発現することが古くから知られている。本研究では、PD-ECGFの発現すなわち腫瘍における血管新生をin vivoで選択的にイメージングできるF-18標識放射性薬剤の開発を目的としている。今回、これまでに開発した。PD-ECGFに対して親和性を有するC-11標識化合物、I-125/123標識化合物の骨格を基本としたF-18標識イメージング剤の開発を目指し、今年度はフッ素含有新規阻害化合物の合成に取り組んだ。1)フッ素含有新規阻害化合物の合成:ウラシル骨格の5位にフッ素を導入するための標識前駆体、含フッ素新規阻害化合物の合成検討を実施した。標識前駆体:目的とする化合物をあと1段階で得るところまで成功した。しかしながら最終反応において様々な条件を試みたが前駆体を得ることができなかった。そのため、フッ素の導入方法についてその合成経路を再度設計し直した。2)新規阻害化合物の合成および活性測定:新たな合成経路において、その合成中間体において新規PD-ECGF阻害化合物を得ることができた。阻害活性は、予想されたとおり既存の化合物よりも低いものの、目的とする含フッ素新規阻害化合物が高い活性を有することが期待された。今後、含フッ素新規阻害化合物、ならびにその標識前駆体の合成を行い、腫瘍イメージング剤としての有用性を基礎的に検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目的とする阻害化合物の合成経路の変更、再設計を行ったため。再設計の合成経路については、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、新規合成経路による阻害化合物の合成検討を進める。得られた化合物について等の評価は当初の計画通りに遂行する。
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次年度の研究費の使用計画 |
H23年度の研究費において、必要な試薬の購入、成果報告のための学会発表(調査を含む)の参加費、旅費、機器分析の委託料に使用した。当初の計画通りに執行したが、本研究において主の支出である試薬(物品費)については、実験の進捗に合わせての購入が望ましいため執行残額として28490円が生じた。この残額ついては、H24年度において実施する下記の実験に必要な試薬(物品費)を購入するために使用する。1)含フッ素リード化合物の設計合成、リード化合物の標識前駆体の合成2)合成した化合物のTP阻害活性の測定3)F-18標識合成の検討4)in vitro実験(標識化合物の腫瘍細胞への取り込み)
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