研究課題/領域番号 |
23591838
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
沼崎 穂高 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70403011)
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研究分担者 |
手島 昭樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招へい教授 (40136049)
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キーワード | 放射線治療学 / データベース / がん登録 |
研究概要 |
1) 放射線治療症例全国登録ソフトウェア(以下全国登録ソフト)の改訂: 日本放射線腫瘍学会(以下JASTRO: Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology)データベース委員会,日本IHE協会放射線治療委員会(以下IHE-J RO WG: Integration the He althcare Enterprise Japan Radiation Oncology Working Group),厚生労働科学研究費補助金第3次対がん総合戦略研究事業沼崎班(以下,第3次対がん沼崎班)と連携して開発した全国登録ソフトの疾患共通部分である基本DBの調査項目の再検討,改訂を行った. 現在改訂した項目に合わせたJNCDB登録ソフトの改訂を行っており,平成25年度度中にJASTROホームページ内の放射線腫瘍学データセンター(http://www.jastro.or.jp/aboutus/datacenter.php)にアップロード予定である.さらに外科学会がNCDで進めているような専門医申請の実績として評価可能な26項目を放射線治療実績DBとして抽出可能にした。 2) 放射線治療症例全国登録システムの開発: 平成25年度中にJASTROの事業として開始することが決定した放射線治療症例全国登録のweb登録システムの開発を行った. 3) 放射線治療部門情報システム(以下,治療RIS: Radiology Information System)への全国登録ソフトデータ項目の装填: IHE-J RO WG,治療RI開発企業と連携して,放射線治療症例全国登録で使用している標準フォーマットを治療RISのDBへの装填する共同開発を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全国登録ソフト,全国登録webシステムの改訂・開発は計画通り進んだ.治療RISへの全国登録ソフトデータ項目の装填もIHE-J RO WG,治療RIS開発企業と打ち合わせを継続し,当初の計画どおり進展している.平成24年度開始予定であった放射線治療症例全国登録の実運用が平成25年度に延期されたが,本研究では研究計画通り,全国の放射線治療施設のシステム構築支援を継続するとともに全国登録ソフト,全国登録データ還元システムの改訂作業を継続する.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は平成24年度に引き続き,沼崎,本学大学院生は全国登録ソフトウェアの不具合やカスタマイズの報告を受け,改定作業を継続する.さらに、運用予定の全国登録webシステム(データ還元システム)に対して全国登録参加施設の利用状況の把握と臨床現場からのシステム利用の意見の収集を行い,ユーザーが利用しやすいようにシステムを改良する.全国登録参加施設に対する部門DBシステムの整備支援を継続する.手島,沼崎は前年度からの標準フォーマット装填治療RISの開発を継続するとともに,既に治療RISが導入されている施設に対して、既存の治療RISから全国登録データの抽出が可能となるシステムを検討し,治療RISからの試験的に全国集計を支援する.手島,沼崎,本学大学院生は他のがん登録(地域,院内,臓器別がん登録)システムとのデータ連携システムの開発,実運用に向けた各がん登録実務者との検討を行い,運用が可能な状態とする. 全国登録はJASTROの事業として継続されていくため,JASTROデータベース委員会と連携して,本研究計画が終了した後もシステムの改良,各施設への支援を継続する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度も全国登録ソフト,全国登録データ還元システムの改訂作業を継続して行う. ソフトウェア,システムともに様々なOSに対応する必要があるため,PCやデータベースソフトウェアの新バージョンの物品費を予定している.また全国の放射線治療施設のシステム構 築支援,JASTROデータベース委員会,IHE-J RO WG,治療RIS開発企業との打ち合わせための旅費を予定している.さらに全国登録ソフト,全国登録データ還元システムの改訂などの各施設への案内等に通信費,資料費なども予定している. 研究結果の公表や国内外の同分野の研究状況の情報収取のため,国内外の学会への参加の費用を予定している.さらに論文執筆の費用なども予定している.
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