研究概要 |
本研究の目的は、放射線耐性食道癌株化細胞と当院外科食道癌症例を対象としてmicroRNAおよび遺伝子マイクロアレイを用いて、真の放射線治療抵抗性予測可能なmiR-遺伝子 pathwayとその分子機構を明らかにし、最終的には食道癌の放射線化学療法の新たな感受性予測因子および治療標的分子を同定することである。平成23年度の研究実施計画では、(1)食道癌細胞株の感受性群、抵抗性群および中間群にグループ化するために、食道癌細胞株 TE1, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 14, 15に2Gy放射線施行し、MTT Assay施行した。得られた、SF2(Surviving Fraction at 2 Gy irradiation)の値より感受性群:TE1,4,14 中間群:TE8,9,抵抗性群:TE5,6,10,11,15の3グループ化した。(2)遺伝子発現プロファイル、miRプロファイル作製をするために、 感受性群、抵抗性群および中間群の各グループより質の高いtotal RNAを現在採取中であり、近日中にmiRアレイ(Agilent社)、mRNAより発現アレイ(Agilent社)をそれぞれ実施し、遺伝子発現プロファイル、miRプロファイルを作製する予定である。(3)放射線感受性を制御するmiR-遺伝子pathwayの包括的・統合的解析を未施行である。
|