本研究は、乳がん放射線治療における有害事象として照射後に起きるBOOP(閉塞性細気管支炎性器質化肺炎)発症に関連するSNPの同定を目指した。乳がん術後放射線治療を受けた患者1225名のうち16名(発生頻度 1.4%)がBOOPを発症した。次に、解析の対象とする遺伝子を絞り込むために、有害事象として放射線性皮膚炎を示した患者を用いたゲノムワイドSNP解析を行った。約100万箇所のSNPのタイピングを行った。その結果、p値が10-5以下を示すSNPが8個、1x10-4以下のSNPが29個同定することができた。これらのSNPがBOOPをはじめとする放射線治療の有害事象と関連することが示唆された。
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