小腸移植の中長期成績向上のために、新たな免疫抑制の標的として腸管マクロファージに着目した。フローサイトメトリーを用いて、急性拒絶反応時の腸管マクロファージサブセットと性質について解析した。Lewis、Brown-Norwayラットを用い、2群(非拒絶、拒絶)で異所性小腸移植を施行し、グラフト回腸から採取した細胞を用いて検討した。 本実験にて、拒絶反応時に4つのサブセットが存在し、なかでもED2+ED3+サブセットが拒絶反応時に増加し、炎症性の性質も有するため、急性拒絶反応と強く関わっていることが示唆され、新たな免疫抑制療法の標的になりうると考えられた。
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