研究課題
臨床研究1:敗血症患者でのESPの測定【目的】Sepsis患者で新しいエンドトキシン測定法としてEndotoxin Laser Scattering photometry(ESP)による血中エンドトキシン値の測定を行い、患者の病態、患者重症度、細菌感染状況による評価と比較検討を行う。【研究成果】敗血症症例でのESP法と循環動態の変動について40症例について解析を行い、敗血症におけるESP法の診断意義を検討した。従来の比濁時間分析法では測定できていなかったエンドトキシンをESPでは測定できていることが判明した。Septic shockおよびSepsisの状態ではESPが比濁時間分析法より有意に診断効率が良いこと、また、現在、細菌感染の補助診断として用いられているプロカルシトニンテストと同等であることが判明した。その内容を英文雑誌に投稿し受理掲載された。臨床研究2:敗血症性ショック症例でのESPとEAAの評価【目的】Septic shockを来した症例で経時的にESPとEAAを測定しESPによる血中エンドトキシン値の推移と臨床症状の改善、エンドトキシン吸着療法(PMX)のカラム前後でのエンドトキシン吸着状況を評価、PMXを必要とする患者のエンドトキシンレベルをESPとEAAを対比して評価する。【研究成果】Septic shockにてエンドトキシンの吸着療法を行った患者では、ESP法で測定したエンドトキシン値の低下にともなって臨床症状が改善することを観察した。また、エンドトキシン吸着筒の前後で、エンドトキシン低下が確認された。その内容を英文雑誌に投稿し受理掲載された。PMXを必要とする患者でのEAAとESP法の比較についても症例報告を学会報告し、その内容を日本語論文にて投稿し受理され、掲載予定である。現在、保険適応として臨床で使用されている比濁時間分析法では正確に患者の状態を評価できていないことが明らかになりつつあり、臨床的に意義が高い研究であると考える。
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腹部救急医学会雑誌
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