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2013 年度 実績報告書

臓器移植におけるマイクロキメリズム誘導を目指したIL‐10メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23591873
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

吉村 了勇  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00191643)

研究分担者 松山 昌秀  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80549767)
鈴木 智之  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80705450)
キーワードマイクロキメリズム / IL-10 / マウス異所性心移植モデル / 免疫寛容
研究概要

平成25年度は以下の目的を遂行し、マウス異所性心移植モデルにおけるIL-10の効果について検討した。
目的) IL-10はマクロファージやTh2細胞から分泌される抑制性サイトカインであり、抗原提示細胞におけるMHC-classIIの発現を強く抑制し、免疫反応を調節している。また免疫寛容の誘導には末梢におけるマイクロキメリズムの存在が強く関与している。今回マウス異所性心移植モデルを用いて、免疫寛容の誘導におけるIL-10とマイクロキメリズムの効果について検討した。
方法) B6マウスから胎児肝幹細胞を採取しIL-10を遺伝子導入した。5Gyの放射線照射したBalb/cマウスをレシピエントとして、マウス異所性心移植を行い、IL-10遺伝子導入した幹細胞を3週毎に投与し、各々の群で生着期間を比較検討した。
結果) L-10遺伝子導入幹細胞3週毎投与群(86.3±13.8 days)は、IL-10遺伝子導入幹細胞単回投与群(46.3±4.6)、遺伝子未導入幹細胞3週毎投与群(28.1±6.1)、コントロール群(11.5±0.6)に比べて有意に生着期間が延長していた。平成25年度は、マウスの平均寿命は約2年であり、平成23-24年の結果をもってとしても(86.3±13.8 days)、Human IL-10でのフルトレランス成立とは言いがたい可能性があった。平成23-24年はレトロウイルスをベクターとして、胎児幹細胞にIL-10を導入したがが、導入率はわずか5%程度であった。平成25年はアデノウイルスやレンチウィルスを用いてIL-10導入し、導入効率をあげることによってさらなる臓器生着期間の延長を目指したものの、導入効率は2-3%以下になり、残念ながらさらなる臓器生着期間の延長、Human IL-10でのフルトレランスという結果を得ることは出来なかった。

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公開日: 2015-05-28  

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