研究課題/領域番号 |
23591886
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
小野 聡 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 准教授 (30531355)
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研究分担者 |
辻本 広紀 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 講師 (80554998)
木下 学 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (70531391)
宮崎 裕美 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 助教 (30531636)
長谷 和生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (50511268)
齋藤 大蔵 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 教授 (90531632)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | Interleukin-18 / sepsis / IL-18受容体 / NK細胞 / IFN-γ |
研究概要 |
高度手術侵襲症例や外科的感染症例を対象に、末梢血単核球(PBMC)でのIFN-γ産生能、NK細胞でのIL-18受容体発現、PBMCをIL-18で刺激した際のIFN-γ産生能、血中IL-18濃度について測定した。その結果、術後第5病日において、また外科的感染症症例においてもPBMCでのIFN-γ産生能が健常人に比べ有意に低下していた。そこで両群のPBMCをIL-18で刺激した際のIFN-γ産生能を比較したところ、術後症例では著明に増加するのに対し外科的感染症例では全く増加しなかった。尚、血中IL-18濃度は外科的感染症例で術後症例、健常人に比べ有意に高値であった。そこで両群のNK細胞でのIL-18レセプター発現を比較したところ、術後症例では健常人と差を認めなかったが外科的感染症例では有意に低下していた。したがって、外科的感染症例での免疫機能低下に関与しているPBMCのIFN-γ産生能低下は、NK細胞でのIL-18レセプター発現低下が関与していることが明らかになった。そこで臨床検討結果の機序を明らかにするため、マウスにsepsisモデルを作成し肝臓、脾臓から単核球を分離培養しサイトカイン産生能(IFN-γ、TNF-α)、CD56+, CD57+細胞でのIL-18レセプター発現、血中IL-10, TGF-β濃度を測定し検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床検体を用いた検討は終了した。現在、動物モデルを用いて臨床結果の機序と対策について検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
マウスにsepsisモデルを作成し肝臓、脾臓から単核球を分離培養しサイトカイン産生能(IFN-γ、TNF-α)、CD56+, CD57+細胞でのIL-18レセプター発現、血中IL-10, TGF-β濃度を測定し、IL-18レセプター発現とサイトカイン産生能低下の関連について明らかにし、その対策としての抗IL-10や抗TGF-β抗体の意義について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
Sepsisの病態における免疫機能低下の機序について、CD4+T細胞、制御性T細胞に注目し検討する。またその対策としての血液浄化療法の意義について明らかにする。
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