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2013 年度 実施状況報告書

カペシタビンによる手足症候群に対するウラシル外用剤の有効性に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 23591903
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

田口 哲也  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80243260)

研究分担者 阪口 晃一  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00405284)
キーワード手足症候群 / 乳癌 / 化学療法 / 抗癌剤 / 副作用 / カペシタビン / ウラシル / 軟膏
研究概要

Capecitabineによる手足症候群(HFS)の予防と治療に効果のある外用剤(軟膏)を開発することを目的として、HFSの主たる原因と考えられている細胞傷害性(抗腫瘍性)を有するcapecitabineの代謝産物である5FUと5FU代謝物の産生がブロック可能なウラシルを3%含有する軟膏を作製した。作製したこのウラシル軟膏を使い、健康成人男性ボランティア5名を対象に両手掌への軟膏塗布による第I相臨床試験を行った。その結果、6日間の連続塗布によっても、軽微な皮膚炎等の発生もなく、有害事象は確認できなかった。また、血中のウラシル濃度を測定したが塗布前と塗布後では血中濃度に変化は無く、血中への移行が起こらないことが判明した。結論として、3%ウラシル軟膏は、十分に安全でかつcapecitabineの治療効果を減弱させる可能性も低く、ヒトへの投与が可能である。なお、第I相試験は論文投稿中である。
この第I相臨床試験の結果を踏まえ、3%ウラシル軟膏の有効性と安全性を検証する第II相臨床試験を実施してきた。重篤な有害事象の発生は認めていないが、症例登録について関連施設からの登録が予想外に遅れ、期間内に予定登録症例数に届かないことが判明したため(事実平成26年3月31日時点で必要症例数35例に2例不足した、登録完遂率 94.3 %)、臨床試験期間の延長を決定するとともに、本補助事業の期間も1年間延長することを申請し受理された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

第I相臨床試験の結果を踏まえ、3%ウラシル軟膏の有効性と安全性を検証する第II相臨床試験の症例登録について関連施設からの登録が予想外に遅れ、期間内に予定登録症例数に届かないことが判明したため(事実、平成26年3月31日時点で必要症例数35例に2例不足した、登録完遂率 94.3 %)、臨床試験期間の延長を決定するとともに、本補助事業の期間を1年間延長することで臨床試験を完遂させ、結果を公表可能と判断した。

今後の研究の推進方策

第I相臨床試験の論文投稿の作業を進め、掲載に結びつける。
第II相臨床試験を継続し、終了させる。平成26年3月31日時点において残りわずか2症例の登録待ちであるため、平成26年の8月中には必要症例登録を終了し、試験結果が得られる予定である。試験終了後にデータセンターへのデータ登録を完了するのを待って、すみやかに解析し、結果を導く。続いて学会あるいは論文発表の準備を進め、結果の公表を行う。

次年度の研究費の使用計画

第I相臨床試験の結果を踏まえ、3%ウラシル軟膏の有効性と安全性を検証する第II相臨床試験を行っているが、関連施設からの症例登録が予想外に遅れ、期間内に予定登録症例数に届かないことが判明した(事実、平成26年3月31日時点で必要症例数35例に2例不足した、登録完遂率 94.3 %)。このため臨床試験期間の延長を決定するとともに、本補助事業の期間も1年間延長することを申請し、受理された。
第II相臨床試験が延長継続中であるため、ウラシル軟膏の作製費用、データ収集と解析のための費用、人件費、旅費、論文作成と投稿のための費用に使用する計画である。

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公開日: 2015-05-28  

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