ヒト食道癌由来高分化型扁平上皮癌細胞TE-4をBALB/cヌードマウスの両側背部皮下に10の6乗個ずつ移植した。移植3週間後に片側腫瘍切除と両側腫瘍切除を行い、移植5週間後に採血後、犠死させた。また、移植3週間後に5-FU 25mg/kg・50mg/kgを4回投与し、移植5週間後に採血後、犠死させた。TE-4細胞を検量線作成に用いて、Real Time PCR法によりAlu247(腫瘍壊死由来)とAlu115(アポトーシス由来)のDNA量を定量した。腫瘍切除により残存腫瘍量が減少するに応じて両DNA濃度は減少した。また、5-FUによる腫瘍縮小に応じて両DNA濃度は減少した。血清中の癌細胞由来の遊離DNA断片が悪性腫瘍の進行度診断や治療効果判定のバイオマーカーとなり得ると考えられた。
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