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2013 年度 実績報告書

バセドウ病患者における個別化医療実現のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23591909
研究機関日本医科大学

研究代表者

五十嵐 健人  日本医科大学, 医学部, 准教授 (80381391)

研究分担者 別所 竜蔵  日本医科大学, 医学部, 准教授 (60281432)
キーワード個別化医療 / 薬物代謝酵素 / バセドウ病
研究概要

日本医科大学遺伝子倫理委員会にて承認を得ることができた。また、検体の提供を協力してもらえた金地病院においても同病院内倫理委員会の承認を得ることができた。それぞれの施設よりバセドウ病患者から同意を得た計7名のDNAを分析することができた。その内訳は6名がチアマゾール(MMI)治療中に重篤な副作用である無顆粒球症を発症した。残り1名は放射線治療(放射性ヨード内用療法)にて寛解をしていた患者が小麦によるアナフィラキシーショックを契機にバセドウ病が再燃し、MMIやプロピルサイオウラシル(PTU)による皮膚炎を主体とするアレルギー症状を呈した患者である。MMIは化学構造上窒素原子(N)と硫黄原子(S)を含有している。NやSを含有した薬剤の代謝はフラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO)によって触媒がなされる。KoukouritakiらはFMOのうちFMO3の遺伝子多型とその違いによる機能上の相違を報告しており、これらの患者においてこ遺伝子多型が存在するか否かを検討した。当初、報告されているFMO3の変異部位のみの解析をおこなったが、FMO3の変異(E24D、N61K、K416N)はいずれの症例にも見られなかった。次に全症例に対しFMO3遺伝子の全てのエクソンを解析した。4箇所のアミノ酸変異を伴う変異が見られました。しかしながら、これらのバリエーションは一般集団においてもcommomnであるため、無顆粒球症の発症リスクに関連する可能性は低いと考えられる。本研究中に2例は期間内に新たに無顆粒球症が発症し当院にて発症直後より入院した為に経時的なMMIの薬物動態を検討することができた。前述の遺伝子とは別の要因にてMMIによる無顆粒球症の発症を考える上で薬物動態解析は大変重要である。今後のさらなる検討が必要である。

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公開日: 2015-05-28  

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