研究課題/領域番号 |
23591912
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
岩熊 伸高 久留米大学, 医学部, 助教 (30309801)
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キーワード | 癌ナノテクノロジー / 乳癌 / ミセルナノ粒子 |
研究概要 |
ミセルナノ粒子Poloxamerをヒト乳癌トリプルネガティブ細胞株MDA-MB-231との24時間培養実験では、(1)細胞増殖能解析MMT cell proliferation assay(2)細胞毒性解析LDH cytotoxicity assay(3)細胞膜変成解析Annexin assayによる検証を行った。また、別のヒト乳癌トリプルネガティブ細胞株MX-1でも同様の実験を並行して行い検証した。 トリプルネガティブ乳癌担癌マウスにおけるミセルナノ粒子治療実験では、生後4週のnu/nu ヌードマウスに培養したヒト乳癌トリプルネガティブ細胞MDA-MB-231を皮下移植後約2週間飼育し、腫瘍経約1cmのトリプルネガティブ乳癌担癌マウスを作製に成功した。同様にヒト乳癌トリプルネガティブ細胞株MX-1でも担癌マウス作製に成功した。 現在ミセルナノ粒子Poloxamerをトリプルネガティブ乳癌担癌マウスへ経口投与、または経静脈投与し、投与後の腫瘍変化を計測、実験中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年度分の研究計画に挙げたin vitro実験に関する結果は満足いくものであり、今後のin vivo実験への十分な基礎実験となった。 現在in vivo実験を遂行中であるが、乳癌担癌マウスの皮膚および腫瘍部分に自家蛍光が認められ、病理組織、特殊免疫染色、画像化等の実験に影響を及ぼしており、実験の評価段階まで至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
トリプルネガティブ乳癌担癌マウス作製に当たり、飼育における餌を変更するなど、マウス組織の自家蛍光を減らすことを試みる。場合によっては、細胞株を変更することも念頭に入れる。自家蛍光の問題が解決すれば、予定通りの研究推進が可能であると思われる。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験進行が若干遅れた分、現在の予算支出が少ないが、問題解決後には、次年度は研究計画通りの収支の予定である。
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