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2013 年度 実施状況報告書

最新手術手技修練を支援する外科手術教育用ヒューマノイド作成

研究課題

研究課題/領域番号 23591915
研究機関福岡大学

研究代表者

岩崎 昭憲  福岡大学, 医学部, 教授 (50248506)

研究分担者 森山 茂章  福岡大学, 工学部, 教授 (00299538)
増本 幸二  福岡大学, 医学部, 准教授 (20343329)
キーワード実験外科学 / 外科教育ヒューマノイド
研究概要

①生体臓器を模擬するために光造形によるモデリングの作成のため試行錯誤を行っている.購入した3Dプリンター(3D TOUCH Printer Triple Head)で心臓と気管・気管支の小型原型を作成できたが、実際のサイズにすると精密さが不足することがわかったので、材料(成形樹脂)の見直しと作成法の改良を行っている。並行して、他の各臓器のパーツを作成している。ヒューマノイドBodyを、これまでの片側から両面型に拡大する方向で調整中である。内部に動的な作動を行う(心臓拍動、肺の収縮拡張)機能を付加するための設計を加えている。
②CTデータを整理して、これまで作成したモデル形状を解剖学的に忠実に再現できているか再解析した。
③ヒューマノイド・ロボットの一体型臓器(心臓、肺、縦隔、肝臓、消化管、腎臓、前立腺、婦人科、整形外科)をより生体に類似した質感、解剖学的特性、関与している血管の連携、大きさなどの調整に引き続き取り組んでいるところである.
④現在我々が臨床で行っている肺移植などの臓器移植に必要な、高度で緻密な手術手技が学べるような教育用にも配慮し改良を行っている。特に血管吻合や気管支吻合再建に有用となるよう手術画像を参考にしてパーツの材質と位置を調整している。実践モデルとしての活用を期待している。
⑤研究の進行に伴い関連論文として、拡大手術について分析し、国内誌で評価の高い日本外科学会誌に掲載することができ、これらの知見を元に高度な手術モデルの作成に取り入れる.さらに肺癌中心に7編の英文実績報告を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

作成方法の変更(光造形によるモデリングから3Dプリンターへの変更)が行われたため全体として作成の遅れが生じた。各臓器パーツのサイズアップを行うため3Dプリンターの性能を上げるか、3Dプリンター機種変更を余儀なくされている。引き続き成形樹脂の変更や臓器の着色に取り組んでいる.

今後の研究の推進方策

最終年度内の目標達成を目指して急ピッチで研究を推進していたが、努力にもかかわらず完成まで到達が困難であったので1年間の延長を申請した。
確実な成果を上げるために新たな方策を推進する.
①随時作成した精巧な各臓器の耐久性を評価し改良を続けていく.現在我々と共同に開発し普及させたanatomical correct(AC) modelを利用した連結も模索しスピードアップを図る。複雑な各臓器の一体化から、比較的簡便な連結に発想を転換しスピードアップを図る。我々の装備した3Dプリンターの模擬臓器作成能力に限界がある可能性を考慮し、精密さを保つために高い3Dプリンター性能機種に変更し利用する。
②各種セミナーや学会展示の機会を設ける。
同時にその有用性を学会や論文で示していく. 専門医取得のためのセミナー
や技術認定医制度での使用、ロボット手術の技術評価への応用を試みる。安全教育の取り組みを国民に発信する.

次年度の研究費の使用計画

作成方法の変更(光造形によるモデリングから3Dプリンターへの変更)が行われたため全体として作成の遅れが生じた。各臓器パーツのサイズアップを行うため3Dプリンターの性能を上げるか、3Dプリンター機種変更を余儀なくされている。引き続き成形樹脂の変更や臓器の着色に取り組んでいる.
①繰り越した資金は3Dプリンター等の性能向上や大型の3Dプリンターの購入に充てる.また材料費とデータからの解析を行う.②実物に類似した各臓器(子宮、前立腺、腎臓、肝臓、消化管など)のサイズに調整する。各パーツの組み立て費に一部充てる③ヒューマノイド・ロボットによる手術修練向上プログラムを整備しマニュアル作成を行う。最新技術の広報と研究成果の発表を行うための旅費に充てる. また、連携企業の参加を募り、研究の発展を図るための活動資金にする.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件)

  • [雑誌論文] Pulmonary resection after chemoradiotherapy for advanced non-small cell lung cancer:the impact of presurgical radiation therapy.2014

    • 著者名/発表者名
      Shiraishi T, Hiratsuka M, Yanagisawa J, Miyahara S, Yoshida Y, Makimoto Y, Hamatake D, Yamashita S, Iwasaki A
    • 雑誌名

      Surg Today

      巻: 44 ページ: 123-130

    • DOI

      10.1007/s00595-013-0520-x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 進行肺癌に対する拡大手術 心大血管合併切除2013

    • 著者名/発表者名
      岩﨑昭憲
    • 雑誌名

      日本外科学会雑誌

      巻: 14 ページ: 176-181

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 胸部外傷の治療をめぐって2013

    • 著者名/発表者名
      岩﨑昭憲、小田誠、久志本成樹、平泰彦
    • 雑誌名

      呼吸

      巻: 32 ページ: 404-414

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Medical teleconferencing with high-definition video presentation on the 'usual' Internet.2013

    • 著者名/発表者名
      Obuchi T, Shima H, Iwasaki A
    • 雑誌名

      Gen Thorac Cardiovasc Surg

      巻: 61 ページ: 362-365

    • DOI

      10.1007/s11748-013-0250-4

  • [雑誌論文] Expresssion and role of GLUT-1, MCT-1, and MCT-4 in malignant pleural mesothelioma.2013

    • 著者名/発表者名
      Mogi A, Koga K, Aoki M, Hamasaki M, Uesugi N, Iwasaki A, Shirakusa T, Tamura K, Nabeshima K
    • 雑誌名

      Virchows Arc

      巻: 462 ページ: 83-93

    • DOI

      10.1007/s00428-012-1344-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Association of c-Met phospholrylation with micropapillary pattern and small cluster invasion in pT1-size lung adenocarcinoma.2013

    • 著者名/発表者名
      Koga K, Hamasaki M, Kato F, Aoki M, Hayashi H, Iwasaki A, Kataoka H, Nabeshima K
    • 雑誌名

      Lung cancer

      巻: 82 ページ: 413-419

    • DOI

      10.1016/j.lungcan.2013.09.005

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Successful lung volume reduction surgery in an infant with emphysema after respiratory syncytial virus-induced obliterative bronchiolitis.2013

    • 著者名/発表者名
      Yanagisawa J, Shiraishi T, Okamatsu Y, Iwasaki A
    • 雑誌名

      J Thorac Cardiovasc Surg

      巻: 145 ページ: e47-9

    • DOI

      10.1016/j.jtcvs.2013.01.037

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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