①体臓器を模擬するために光造形によるモデリングの作成のため試行錯誤を行った。購入した3Dプリンター(3DTOUCH Printer Triple Head)で心臓と気管・気管支の小型原型を作成してきたが、実際のサイズにすると精密さが不足したため、新たに3D SYSTEM社製三次元プリンタProject 160を用いて作成法を再検討した。 また臓器材料(成形樹脂)を見直し、新たに超軟質ウレタン樹脂を利用し各臓器のパーツを構築した。これらをヒューマノイドBody内に組み立て作業を行った。臓器に動的(心臓拍動、肺の収縮拡張)機能を付加する検討を行ったが、全臓器を連携するまでには至っていない。 ②CTデータを変換し利用した臓器を直接作る方法を転換した。これは従来の方法では、耐久性や十分な大きさを確保できないことが明らかとなったためである。したがって石膏型を粉末石膏造形方法ではじめにつくり、その後にこの石膏型に発砲ポリウレタンを充填し硬化させ臓器三次元モデルの手順で行った。これにより臓器モデルとしての、操作性の向上や耐久性、忠実な臓器パーツの大きさが確保できるようになった。 ③ヒューマノイド・ロボットの一体型臓器のうち、特に中心となる心臓や肺は、より生体に類似した質感や忠実な解剖学的特性が再現できた。 ④高度で緻密な手術手技が学べるような教育用モデルとして応用実践に近づいたので、その成果を学会で発表した。 今後は研究をさらに継続させて、実践モデルとして広く普及させる。
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