研究課題/領域番号 |
23591943
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
三井 章 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10405178)
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研究分担者 |
塩崎 みどり 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90531004)
柴田 孝弥 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 臨床研究医 (90592501)
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キーワード | lipofection / RT-PCR / western blot / 移植 |
研究概要 |
2001年~2004年に当教室で試行した手術標本の腫瘍の一部(-80℃で保存されていた)よりRNA (microRNAを含む)を抽出した。上記のRNAにRTを施行してcDNAに変換した。 これまでにmiR-129と関連がある(もしくは関連している可能性がある)と報告されている遺伝子について、上記cDNAを用いてreal-time PCRを施行。さらにmiR-129のreal-time PCRも施行し、上記遺伝子とmiR-129との関係を調べた。 miR-129と相関関係にある可能性が高い遺伝子TP53INP,CDK6,NOTCH1,SOX4の4種類を選択。miR-129が有する諸機能において各遺伝子がどのような役割を持つかを、ヒト食道扁平上皮癌細胞株のKYSE seriesを用いたin vitroの実験(FACSなど)で現在研究中である。 CDK6は細胞周期に関係のある遺伝子であり、FACS(fluorescent activated cell sorting)を中心に実験を行っている。 SOX4はoncogeneの一種であり、各種癌において発現の上昇が報告されている。本研究でも、食道扁平上皮癌においてSOX4の発現の上昇がみられるかどうか検討中である。また、microRNA-129をtransfectionしてSOX4の発現の変化が起こるかどうか調査し、SOX4の発現に変化があれば、それに伴って細胞増殖などの変化が起こるかどうかについても検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画ではマウスを使用した動物実験も行う予定であったが、マウスの食道に細胞がなかなか生着せず、動物実験が頓挫してしまっている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験はいったん中止して、現在は細胞株を使用してmiR-129に関連があると思われる遺伝子についてFACSなどの実験を行って研究中である。前年度の報告書にも記載したように、動物実験はマウスの皮下への移植に変更することも検討している。
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次年度の研究費の使用計画 |
PCRのプライマーに60万円程度。その他のPCRの試薬に40万円程度を要する。 海外学会への発表に30万円程度を使用する予定。
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