食道癌は極めて悪性度の高い難治性の癌であり、集学的な治療が望まれる。しかし、未だ実地臨床の現場で有望な診断及び治療標的分子は少ないのが現状である。申請者らは43種類の食道扁平上皮癌細胞株に対してアジレント244KオリゴアレイCGH解析を行い、既知の増幅・欠失領域の再評価を行った。(Komatsu S. et al. Carcinogenesis 2009)。本研究は、食道扁平上皮癌株の1q32-41増幅領域に坐位し、高発現するDTL遺伝子について、①食道癌臨床検体を用いたDTLの蛋白発現解析による予後、悪性度に対する評価、②発癌、悪性度に関するDTL分子機構の解明、臨床応用への解析を行った。
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