研究課題/領域番号 |
23591971
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
白畑 敦 昭和大学, 医学部, 助教 (60384541)
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研究分担者 |
日比 健志 昭和大学, 医学部, 教授 (10345902)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | メチル化 |
研究概要 |
現在のところ大腸癌・胃癌患者の血清中のメチル化TFPI2と胃癌患者での血清中メチル化vimentin遺伝子を同定し、臨床病理学所見との比較でも存在診断・質的診断としても感度は低いものの十分将来的に血清診断が可能であることを示唆する結果を論文報告している。いずれも健常人の血清を比較のため用いているがReal-time quantitative MSP(RTQ-MSP)法による検出のcutoff値はそれぞれdissosiation curveを用いたり、ROC曲線から算出したりと工夫した。現在、健常人の血清採取が困難であり今後の検討課題である。またそれぞれにおいて診断マーカーであるとともに悪性度と相関関係があり悪性度のマーカーとしても可能性が示唆されている。今後、研究期間中には癌患者の血清中にあるメチル化DNAマーカーの種類を増やし、またメチル化マーカーの検出率そのものを上昇させ、いくつかのメチル化マーカーやCEAやCA19-9などの古典的なマーカーを用いたcombination assayにより診断率を向上させ、臨床データとの相関を調べ最終的には癌の存在診断、質的診断、リスク診断する予定である。また検体採取も大事な業務でありこの1年間でさらに多くの(大腸癌:約500例、胃癌:約200例、肝癌:約100例、膵臓癌:約20例 その他の悪性腫瘍:約20例)腫瘍部、正常部、血清を採取・保存することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大腸癌・胃癌患者の血清中のメチル化TFPI2と胃癌患者での血清中メチル化vimentin遺伝子を同定し、臨床病理学所見との比較でも存在診断・質的診断としても感度は低いものの十分将来的に血清診断が可能であることを示唆する結果を論文報告できた。今後、癌患者の血清中にあるメチル化DNAマーカーの種類を増やすために幾つかのマーカーを癌組織・正常組織・血清中のメチル化マーカーを検索中であり目的の幾つかのメチル化マーカーを用いたcombination assayに向け予定どうり研究が進んでいる。また検体採取も大事な業務でありこの1年間でさらに多くの(大腸癌:約500例、胃癌:約200例、肝癌:約100例、膵臓癌:約20例 その他の悪性腫瘍:約20例)腫瘍部、正常部、血清を採取・保存することができた。
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今後の研究の推進方策 |
血清中のメチル化マーカーの検索と既に報告したメチル化TFPI2と血清中メチル化vimentin遺伝子とのcombinationによる診断率の向上を目的としている。また偽陽性例がなくなり特異度が高くなるような診断技術の向上も合わせて追及していく。また多くの癌腫で多くの検体が採取できているので癌腫別にも評価していく予定である。これらの結果を学会報告、論文報告を積極的に行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
主にRTQ-MSPの消耗品に研究費が費やされる。他、検体の保存にかかる費用や学会、論文報告にかかる費用に使われる見込みである。
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