研究課題/領域番号 |
23592001
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
宇山 直樹 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (70402873)
|
研究分担者 |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
佐竹 真 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70399153)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 肝内胆管癌 / Plakin Family / 癌関連線維芽細胞 / 増殖能 / 転移能 |
研究概要 |
Desmoplakin, Plectin, BPAG-1, MACF, Envoplakin, Periplakin, Epiplakin はPlakin Family蛋白のメンバーで、中間径フィラメント、アクチン、微小管などの細胞骨格をリンクし、細胞や組織のintegrity 維持に役立っていると考えられている。しかし、肝内胆管癌組織におけるこれらのPlakin Family 蛋白の発現とその役割に関しては報告がない。Plakin Family蛋白の発現とその役割解明が今回の研究目的である。RBE(肝内胆管癌細胞株) SSP25(肝内胆管癌細胞株) LX2(肝線維芽細胞株)におけるPlakin Family蛋白の発現をRT-PCRおよびWestern Blot を用いて調べたところ、肝内胆管癌細胞株にはDesmoplakin, Plectin, BPAG-1, MACFの発現を、肝線維芽細胞株にはPlectin, BPAG-1, MACFの発現を認めた。SiRNAを用いた実験では、Plectin の遺伝子発現抑制は増殖能に関係はなく、desmoplakinは増殖能にかかわっていた。今後、増殖シグナルとのかかわりについて調べる予定である。組織におけるPlakin Family蛋白の発現を現在調べているが、いい抗体がないため研究は進んでいない。Plectin だけがわかっており、肝内胆管癌癌細胞および線維芽細胞に発現を認めていた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肝内胆管癌細胞株および肝線維芽細胞株におけるPlakin Family 蛋白の発現は確認できており、SiRNAも現在進行中であるが、組織におけるこれらの蛋白の発現は確認できていない。抗体がないのが現状で、今後解決していくつもりである。
|
今後の研究の推進方策 |
SiRNAにて発現抑制実験を進めていく。増殖能はAlamar Blue method で調べ、有意な差があれば、FACS,cell cycle 蛋白発現、アポト―シス関連蛋白(PARP, caspase3 など)、MAPK PI3K pathway の活性化の違いを調べる。また、control oligo 及び Plakin Family 蛋白に対するSiRNAをtransfection 72時間後の Condition Medium (CM)を培養線維芽細胞に添加し、線維芽細胞増殖能およびコラーゲン産生能の差について調べる。線維芽細胞増殖能は、Almar Blue methodで、コラーゲン産生能は、QRT-PCRで調べる。そこで、両群に有意な差が認められれば、CM中のTGF-beta, PDGF、CTGFなどのFibrogenic Growth Factorの測定を行い、関与を調べる。
|
次年度の研究費の使用計画 |
Desmoplakin, Plectin, BPAG-1, MACF, Envoplakin, Periplakin, Epiplakin の免疫染色用抗体とこられを用いたヒト胆管癌組織の免疫染色。Vitro の実験では、上記に記したように、培養細胞に対するSiRNAtransfectionの効果およびメカニズム解析。培養液中のコラーゲン、増殖因子測定(RT-PCR or ELISA)。
|