研究課題/領域番号 |
23592001
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
宇山 直樹 兵庫医科大学, 医学部, 研究生 (研究員) (70402873)
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研究分担者 |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
佐竹 真 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70399153)
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キーワード | 肝内胆管がん / Plakin Family / 癌関連線維芽細胞 / 増殖能 / 転移能 |
研究概要 |
Desmoplakin, Plectin, BPAG-1, MACF, Envoplakin, Periplakin, Epiplakin はPlakin Family蛋白のメンバーで、中間径フィラメント、アクチン、微小管などの細胞骨格蛋白群のリンカー蛋白または細胞骨格蛋白と細胞膜のリンカー蛋白として働き、細胞や組織のintegrity 維持に役立っていると考えられている。しかし、肝内胆管癌組織におけるこれらのPlakin Family 蛋白の発現とその役割に関しては報告がない。今回の研究目的は肝内胆管癌組織構成細胞、とくに癌細胞、線維芽細胞におけるPlakin Family蛋白の発現とその役割を解明することである。 肝内胆管癌細胞株としてRBE細胞 SSP25細胞、肝内線維芽細胞株として LX2を用い、これらの細胞におけるPlakin Family蛋白の発現をRT-PCRおよびWesern Blot を用いて調べたところ、肝内胆管癌細胞株にはDesmoplakin, Plectin, BPAG-1, MACFの発現を、肝線維芽細胞株にはPlectin, BPAG-1, MACFの発現を認めた。 肝内胆管がん組織の免疫染色では癌細胞にPlectin desmoplakin の発現を認めた。Plectinはvimentinやケラチンなどの細胞骨格蛋白とintegrin alpha6 beta4 またはintegrin alpha6 beta1 をリンクしていると報告されているが、癌細胞株及び組織癌細胞においてもこれらのintegrin が発現していることを認めた。また、desmoplakinは細胞骨格蛋白と細胞膜糖タンパクのdesmocollin and desmogleinをリンクしているが、これらの蛋白も細胞株、組織において発現していることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肝内胆管癌細胞株および肝線維芽細胞株におけるPlakin Family 蛋白の発現は確認できており、SiRNA遺伝子発現抑制実験も現在進行中であるが、免疫染色用抗体がなかったため、時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
SiRNAにて上記蛋白の発現抑制実験を進めていく。増殖能はAlamar Blue method で調べ、有意な差があれば、FACS,cell cycle 蛋白発現、アポト―シス関連蛋白(PARP, caspase3 など)、MAPK PI3K pathway の活性化の違いを調べる。また、control oligo 及び 上記蛋白に対するSiRNAをtransfection 72時間後の Condition Medium (CM)を培養線維芽細胞に添加し、線維芽細胞増殖能およびコラーゲン産生能の差について調べる。線維芽細胞増殖能は、Almar Blue methodで、コラーゲン産生能は、QRT-PCRで調べる。そこで、両群に有意な差が認められれば、CM中のTGF-beta, PDGF、CTGFなどのFibrogenic Growth Factorの測定を行い、関与を調べる。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度は上記蛋白に対する良い抗体が見当たらなかったたため実験が進まなかったこと、免疫染色に時間を費やしたため、思った以上に予算が余った。来年はBPAG-1, MACF, Envoplakin, Periplakin, Epiplakin の免疫染色用抗体とこられを用いたヒト胆管癌組織の免疫染色を行う予定である。Vitro の実験では、上記に記したように、培養細胞に対するSiRNAtransfectionの効果およびメカニズム解析。培養液中のコラーゲン、増殖因子測定(RT-PCR or ELISA)。
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