研究課題/領域番号 |
23592010
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岩田 貴 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (00380022)
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研究分担者 |
島田 光生 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10216070)
宇都宮 徹 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30304801)
栗田 信浩 徳島大学, 大学病院, 特任教授 (30335814)
西岡 将規 徳島大学, 大学病院, 助教 (50398020)
池本 哲也 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20398019)
森本 慎也 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (00548745)
吉川 幸造 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80448331)
東島 潤 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (30467815)
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キーワード | 膵島移植 / 拒絶反応 / 脂肪由来幹細胞(ADSC) / 免疫寛容 / trophic効果 / homing効果 / OP9DL1細胞 / VEGF signal |
研究概要 |
【目的】膵島移植における拒絶反応を軽減させることを目指し、拒絶反応下に同時移植された脂肪組織由来幹細胞(ADSC)がreg T細胞となって、この移植片のステルス化を促進させるのか、helper-T細胞やsuppressor-T細胞に分化して免疫寛容を起こすのか形態的、免疫学的変化や、サイトカインなどのメディエーターとADSCの関連に注目して研究を行う。 【方法】ヒトADSC(2×107個)をヒトOP9-DL1ストローマ細胞と共培養(cell contactあり)し、ADSCのT細胞関連細胞への変化(CD34+CD38+でFACS-scan検討)、2) reg T細胞の分化、生存に必要な因子(Foxp3, IL-2, TGF-β, VEGFのmRNA)をPCRで検討していたが、共培養でcontaminationにより実験に時間を要したため、関連実験として肝細胞(1.0×105個)、膵島(1.0×105個)との共培養実験、傷害肝(肝部分切除+I/R)、stz膵傷害モデルにADSCを静脈内投与しADSCのtrophic、homing効果を検討した。 【結果】肝細胞との共培養では単独培養よりcell viabilityは高く、培養液中のHGF, VEGF濃度が高いことが判明した。また膵島との共培養でも同様に単独培養よりcell viabilityは高く、VEGF, IL-6が有意に高値であった。さらに抗VEGF抗体(Bevacizmab)を培養液中に投与したところ膵島のviabiltyは低下し、肝細胞のviabilityは低下しなかったことからVEGF signalはislet保護においてkey signalと考えられた。傷害肝へ投与されたADSCは残寒に強く集積しhomingしていた。肝切除+I/R+ADSCでSDF-1が出現し、この細胞は非実質細胞への変化が見られた。傷害膵島モデルではADSCの集積、homingは認めなかった。 【結論】これまでの検討でADSCは臓器特異的に変化し、trophic、homing効果が細胞保護効果が示唆された。
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